「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
トヨタの新型オフローダー「ランドクルーザー 250(ニーゴーマル)」に、モータージャーナリストの原アキラが試乗。「プラド」の後継モデルとしてだけでなく、ランクルの“原点回帰”を目指し開発された新型の実力や如何に!? 【写真】やっぱりカッコイイ! ランクル250の“モダン”な内外装がこちら(全26枚)
“300”と同じプラットフォームを採用
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」のフレーズが有名なトヨタの本格クロスカントリーモデル「ランドクルーザー(ランクル)」には、フラッグシップのステーションワゴン系“300”、日常用途もカバーするライトデューティー系“250”、ヘビーデューティー系“70”の3兄弟がラインナップされている。 今回試乗したのは、その中でも「中核を担う」とトヨタがうたう“250”シリーズだ。用途の9割くらいを占めると思われる街中の一般道や高速でのフィーリングを確かめてみた。 “250”の開発コンセプトは、「質実剛健を追求し、生活と実用を支え、ユーザーに信頼されるクルマ」というもの。先代となる「ランドクルーザー プラド」がハイクラスな豪華路線を求めていたのに対して、ランクルの「原点回帰」を追求したのが今回の“250”だ。 採用したのは、トップモデルの“300”と同じ「GA-Fプラットフォーム」。ボディサイズの全長4925mm、全幅1980mm、全高1925mm(ZXは1935mm)は、長さが“300”よりわずかに短くなったぐらいで、あとはほぼ同じ。ということは、“250”はなかなか大きな体躯を備えていることになる。 搭載する1GD-FTV型2.8L直列4気筒ディーゼルターボエンジン(自然吸気2.7Lガソリン版もあり)は、最高出力150kW(204PS)/3000~3400rpm、最大トルク500Nm/1600~2800rpmを発生。このエンジンはアドブルーを使用する環境対策万全の最新ディーゼルで、電子制御8速オートマチック(Direct Shift-8AT)を組み合わせて、前後のトルク配分をコントロールするトルセンLSDのフルタイム4WDシステム(ローレンジ付き)を駆動する方式だ。 3.4Lガソリンと3.3LディーゼルのV6に10速ATを組み合わせた“300”に比べたら、エンジンの気筒数と、変速機の段数が2つ少ない、ということから、“300”のワンランク下に位置しているという“250”の立ち位置というか、ヒエラルキーが明確にあることが理解できる。