見学すら断られ…ダウン症児のママが痛感した、保育園選びで重視すべき「3つのポイント」
園選びの時に大切にした、3つのポイント
実際に、園を選ぶときに重視したポイントをまとめてみました。 (1)先生たちの雰囲気 通常よりも相談したり、連絡をとりあったりが増える中で、話しやすいかどうか、先生の雰囲気は本当に大事。笑顔、挨拶の様子だけでも、園の様子がわかります。 (2)園の理解や、今までの受け入れ状況 加配が必要な場合には、その配慮や、実績があるかどうか。特性のある子の受け入れの経験が今までどうだったかについてや、その時の様子などを聞くことも大切です。 (3)面談での接し方 どんなことが出来るのか、好きなことや苦手なことなどたくさん聞いてくれ、息子のことをしっかりと理解しようとしてくれた。また親として、どんな風になってほしいか、どのような支援を期待するかも聞いてくれました。 そして、「出来ることから少しずつ関わっていきますね。背伸びするわけでもなく。その子なりに出来ることを一緒に伸ばしていきましょう。そして、何か必要な時には、その都度こまめに相談させて下さい。園としても、みんなで勉強していきます」と言ってくれたことが大きかったです。 通常の園選びでも、子どものどんな面も個性として受け止めてくれて、褒めて、認めてくれる。悩んだ時には、一緒に考えてくださったり、ささいなことでも相談にのってくれる先生の存在は、親としても、子どもにとっても、とても安心できる、本当にありがたいパートナーとなります。
実際に通ってみて、どうだった?
実際に通った3年間、お友達や先生に恵まれて、息子は本当に楽しく通うことができ、感謝の思いでいっぱいです。 先生方は、「出来るだけ活動に参加してほしい」という親の気持ちも理解してくれた上で、それを配慮して、声かけや、息子にとっての背伸びしすぎない100点満点を、行事のたびに一緒に探してくれました。 先生だけではなく、その雰囲気は子どもたちにも。 例えば、運動会でのリレーでのこと。走るのもゆっくりな息子は、一番手で、みんなよりも短い距離をまかされることに。親としては、それでもハラハラ。実際には、接戦で感動するほど盛り上がったのですが、リレーが終わった後、保護者に向けて先生がこんなお話をしてくださいました。 「練習の時からずっと、子どもたちに伝えたいことがあって。走るのが苦手な子もいれば、お歌や、お話が苦手な子もいる。得意なことや、苦手なことは、みんなそれぞれ違うから、困ったことががあったら、みんなでカバーしあうのが大切なお友達や仲間だということを、学んでくれたらよいなと思って接してきました。 一人では難しいこともあるけれど、みんなで協力すれば、きっと、出来ないことなんてない。そんな風に、子ども達に伝え、チーム分けを子どもたちと一緒に、何度も何度も考えなおして、今日の本番があります」 また、発表会では、息子のクラスが演じたのは、スイミーでした。一人だけ違う色の魚の冒険のお話です。 劇の時には、隣のお子さんが、手をひいて誘導してくれたり、服をなおしてくれる場面も。後日、親御さんにお礼を言いにいくと、「普段誰かに頼られることがないから、息子もうれしかったみたいで。こちらこそ、そんな経験を、息子にさせてくれてありがとうございます」と言ってくれました。 先生方や、園の雰囲気は、子どもや保護者にもしっかりと伝わるのだと感じました。ちなみに先生方も、息子がクラスや保育園にいることで、みんながいろいろなことを学ぶことができて、本当にありがたいとまで、言って下さいました。 このクラスで一緒に過ごしたお友達は、とてもやさしい子ばかりで、いつも息子のことを助けてくれました。支援が必要な子がクラスにいるということは、子どもにとって、いろいろなことを学ぶ良い機会でもあるということも、自分の子を棚にあげるわけではないですが、園を選ぶ際に、知っておいてもらえると嬉しいです。