見学すら断られ…ダウン症児のママが痛感した、保育園選びで重視すべき「3つのポイント」
断ってくれてよかった。今だからそう思う理由
断られてしまった園では、保育士さんの不足や、他にも手のかかるお子さんが多く、安全な配慮が難しいことなどが理由としてあげられました。 それでも、園に対し、「息子のことを見てもくれないひどい園だ」と、その時は正直思ってしまったのですが……。 冷静に考えれば、たくさんの大切な子ども達をあずかるのですから、人手のない状態で、さまざまな面で支援が必要な息子につきっきりになるわけにもいかないため受け入れることはできないでしょうし、見学の時間も無駄になってしまいます。正直に現状を伝え、断ってくれたことも、子ども達の命や安全を守る、大切な園側の選択だと、今では理解できます。 実際に、保育の中でも、促しや声かけが通常よりも必要な息子が、無理してそのような状況の園に入園して、理解や人手が十分にあり、配慮のある今の園のように、幸せに過ごせただろうか――。そう考えると、きっとどこかのタイミングで、難しくなることがあったのではないかと思います。
園を選ぶだけではなく、親としての心構えも大切に
いろんな子がいる中で、一人一人の個性を大切にしてくれることは、どの子にも共通して必要なことだとは思うのですが、保育園は、あくまでも保育をする場であり、療育としての過度の支援求めるのは、違う。ということを、しっかりと親としても理解しておかなければならないと思います。 あくまでも通常の保育の中の子どもの一人として過ごすのですから、みんな同じ。1対1で対応していただく、というわけにはいくはずがありません。 実際に息子は、園とも相談し、年中からは保育園に通いながら、週に1回児童発達支援事業所という、療育の場に並行通園をすることにしました。 これも、園と密に連絡を取り合う中で、「もっとここに時間をかけてあげたいけれど、保育の中では、ゆっくりと時間がとれずもどかしい現状にある。だけど、今ここに時間をかけてあげたら、もっとのびるはず」と、先生が正直に、今の現状を話してくれる関係性が出来ていたから、考えることができたと思っています。 ことばがゆっくりだったり、集中することが難しかったり。その子に合った環境で支援ができることで、持っている力がぐんと伸びるきっかけになることも。息子の場合には、並行通園をはじめた後に、保育園と療育施設の先生が行き来して、園での様子や、療育で今おこなっていることなど、お互いを理解しながら連携をとってくれたことも、すごく大きかったです。 先生に、小さなことでも何でも相談できることも大切ですが、逆に、親としても、ささいなことでも正直に何でも言ってほしいと、最初からずっと伝えてきました。 息子にとってよりよい支援を、と考えてくれた園の理解があるからこそ、こうしてその都度相談し、一緒に考えていけて、本当によかったです。