音と緑と街との関係 from ototabito #2-2【北海道大樹町|味の龍月】
音と緑と街との関係 from ototabito #2-2【北海道大樹町|味の龍月】
ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2024年6月から、連載のシーズン3として「音と緑と街との関係」をスタート。本誌ではKeishiさん本人とその街との関係について読むことができます。そして、こちらのWEB版ではさらにおすすめのスポットを3回に分けて紹介してもらいます。 Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちら! >>>『ランドネNo。137 11月号』。
ずっと変わらない味
僕の地元、北海道の大樹町。今回紹介する2つ目のおすすめスポットは「味の龍月」。みんな大好き町中華である。物心ついた時から大樹にあるお店で、焼肉屋の「だいじゅ園」と並んで、町の顔と言っても良いだろう。大樹でこの龍月を知らない人はいない。 大昔、僕が子どものころは別の場所あったが、いまは町のど真ん中を走る国道沿いに店を構える。そのため、地元の人や大樹町を目的としている人のみならず、旅人や出張中の男性にも人気のお店だ。 味はもちろんのこと、量とメニューの多さも人気の理由だろう。 冒頭に町中華と書いたが、定食などもありメニューは幅広い。それでいて、何にでも手を出してしまっている感はなく、ちゃんとこだわって作っているのがうれしい。 今回はただの帰省ではなく、夏の一大イベント「清流まつり」でのライブに出演するために大樹町を訪れていたため、同行したスタッフが頼んだメニューも写真を撮らせてもらう。 僕も注文しようか迷ったあんかけ焼きそば。見た目からして美味しそうだ。 「初めての町中華では、チャーハンを頼むことにしているんです」という女性が頼んだエビチャーハンもとても美味しそう。彼女の胃袋にもしっかりと刺さっていた。 もちろん僕が食べたカツ丼も美味しく、さらには懐かしい味がした。店の雰囲気もあいまって、少しノスタルジーな気持ちになる。 もともとたくさんの飲食店がある町ではないうえに、僕が行く店は限られている。今回紹介した「味の龍月」のほかには、焼肉ならば「だいじゅ園」、ラーメンなら「赤門」、居酒屋なら「Daining Bar HARU」、喫茶店なら「サンジュリアン」というところだろうか。 もちろんほかのお店にもそれぞれの常連がいて、家族のような付き合いをしていることだろう。小さな町の、小さな幸せ時間がそこにはある。 味の龍月 。