浜岡原発の再稼働へ「着実に」 中部電力社長、時期示さず
中部電力の林欣吾社長(63)は7日までに共同通信のインタビューに応じ、防潮堤のかさ上げ方針を示した浜岡原発(静岡県御前崎市)の再稼働を「着実に進めたい」と語った。原子力規制委員会による審査は次の段階に進んだが、他の手続きや地元了解が残っており「(再稼働時期の)見通しを示せる段階ではない」と述べた。 再稼働に向けた規制委の審査の中で津波の想定が既設の防潮堤の高さを超えたことに対応し、林氏は昨年11月、防潮堤を海抜22メートルから28メートルにかさ上げすると表明。12月には事故対策などの審査に移った。林氏は「地元の皆さんに理解をしてもらうことが大事だ」と述べ、対策を丁寧に説明する考えを示した。 電力など主力のエネルギー事業は、燃料となる資源の価格動向に業績が左右されるため「限界がある」と指摘。収益安定化のため、12月に始めた個人向けインターネット銀行サービス「カテエネBANK」や不動産などの非エネルギー事業を強化する。