【箱根駅伝】"山の妖精"の後継は?「適任は斎藤将也だが、2区も頭に入れつつ考えています」 城西大学は4位以上をめざす
斎藤将也「真のエースになるために強さを見せる」
終始強気な発言が目立ったのが斎藤だ。「いろんな記事を読んだんですが、全てにおいて『日本人エース』としか書かれていません。箱根駅伝で真のエースになるために、ヴィクター(キムタイ)よりも強さを見せていきたいと思っています」とまず強い口調で意気込みを述べた。 1年間通して継続した練習ができており、5000m、10000mの自己ベストも更新。特に11月23日の八王子ロングディスタンスでは、実業団選手と走って27分45秒12をマーク。「去年以上の強さはありますし、調子も上がっているので、いい走りができるのではないかなと思います」と自信を見せる。 以前は2区への思い入れを語っていたが、走りたい、想定している区間を聞くと「全区間準備しています」との答え。「走る準備はできています。あとは言われた区間を走るだけです」という。 前回は2回目の2区に臨み、櫛部監督からは設定された67分30秒をターゲットとして走った。結果として67分15秒と設定を15秒上回ったが、区間上位6人が66分台で走り、斎藤は区間8位だった。「想像以上に66分台が出て、固定観念を変えていかないといけないと感じました」。チームは往路優勝を目指した中で、トップの青山学院大と3分以上の大差をつけられた。「悔しかったです。リベンジができるように、任された区間で区間賞をとって、チームに勢いをつけたいです」 1年時には「仮想箱根駅伝5区」と言われるレース「激坂王決定戦」で、先輩の山本に先着して優勝した。上りの適性について聞かれると「適性があるかはわかりません。ただ全力で駆け上っているだけです。自分の中では平坦(へいたん)も上りも同じなので、どれだけきつさを我慢できるか。メンタルでは負けたくないです」との答え。負けず嫌いの性格をここでも隠すことなく、「勝ちたい」という気持ちが伝わってきた。 積極的にハイペースに持ち込み、そのペースを維持できるところが自らのスタイルであり、長所だという斎藤。どの区間になっても「真のエース」を目指し走る。 「チームの特徴として、わずかながらではあるが層が厚くなったと自負しています」と語った櫛部監督。地道な強化が実り、チーム力が着々と底上げされてきている。4位「以上」の目標へ、全員駅伝で臨む。
藤井みさ