【目の健康】カラコンは目にも財布にも悪いって本当? 娘はかわいいから気に入っていると言っていますが、なんとなく不安です。
「カラコン」ことカラーコンタクトレンズとは、カラーや模様があるコンタクトレンズのことです。カラコンには瞳の印象を変えたり、目元をかわいく演出したりする効果があるため、愛用している人もいるのではないでしょうか。 しかし、その一方でカラコンは目に悪いといううわさを見聞きすることがあります。自分の子どもが使っていた場合、心配になるかもしれません。また、目の病気になった場合は治療費もかかり、財布にも悪いのではと思われることでしょう。今回は、カラコンが目に悪いといううわさの真偽を解説します。
「コンタクト」としてのコスパは微妙だが……
カラコンについて、大手通販サイトで上位に掲載されているものをみると、ワンデイタイプは10枚入りで1500円前後のものが多く見られました。1枚あたりの値段は約150円といえそうです。通常のコンタクトでワンデイタイプの10枚入りのものは多くありませんでしたが、30枚入りで1800円のものがあり、カラコンよりもコスパに優れていることが分かります。 しかし、カラコンは「お洒落のための道具」としても使われます。色のないコンタクトでは、そういった役目を果たすことは難しいため、その魅力はプライスレスといえるでしょう。
カラコン自体は目に悪いものではない
結論からいうと、カラコン自体は目に悪いものではありません。ただし、商品の選び方や使用方法を間違えると、目に悪影響を及ぼす可能性があります。これは通常のコンタクトレンズにもいえることですが、カラコンの場合はとくにリスクが高いとされています。 これは、カラコンが通常のコンタクトレンズと比較するとレンズが大きく、厚みも分厚いものが多いためで、酸素不足や圧迫による角膜障害を引き起こすリスクが高いのです。そのため、通常のコンタクトレンズ以上に慎重に取り扱う必要があります。
カラコン=目に悪いと言われる理由
カラコンを含めたコンタクトレンズは薬機法において高度管理医療機器に分類されており、製造・販売をするためには厚生労働大臣の承認が必要です。 しかし、かつて度なしのカラコンは視力補正を目的としていないという理由から、高度管理医療機器としての承認が不要でした。その影響もあってか、2009~2013年度には国民生活センターにカラコンに関する相談が541件寄せられています。 また、2012年に日本コンタクトレンズ学会が行った調査によると、7~9月の3ヶ月間にカラコンによる眼障害が395症例報告されました。その後、カラコンの安全性が問題視され、2009年11月より度なしのカラコンも高度管理医療機器としての承認が必要となったのです。 このように、2009年11月以前は眼障害の報告例が多かったことなどから、「カラコン=目に悪い」といううわさが広がったものと考えられます。現在出回っているカラコンは原則として高度管理医療機器としての承認を受けていますので、安全性は高まっています。とはいえ、冒頭で解説したように使用方法を間違えると目に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。