楽天が見る2025年、ポイントをまとめる「寄せ活」が主流に――ポイント活用術も紹介
楽天グループは5日、「楽天グループ経済圏トレンド」を発表した。2025年度の経済圏トレンド予測を「寄せ活」とし、今後経済圏を1つ~2つに絞った経済活動が進むと予測する。 【この記事に関する別の画像を見る】 ■ ポイントを意識的に獲得しようという風潮 楽天グループ サービス広報の荒川さくら氏は「ポイントを意識的に獲得しているユーザーが増加傾向」と調査結果を踏まえ指摘。ポイント経済圏の市場全体が今後も成長が期待されるという。 別の調査では、1年間で経済圏への意識が13%増加、なかでも楽天経済圏を意識しているユーザーが4割以上にのぼるとし、市場の中でも継続的に意識されている点がうかがえた。荒川氏は、4月の「新生Vポイント誕生」などポイント経済圏の再編もユーザーが経済圏への関心が高まる理由の1つだと説明。 一方で、各社のポイント経済圏への動きも活発になってきており、ユーザーから見ても「お得なプランやキャンペーンを単体で利用する」から「特定の経済圏に絞って利用する」傾向にシフトする傾向がある。同社では、これらの傾向を踏まえた上で、特定の経済圏1つに寄せてポイントを貯めたり使ったり、運用で増やしたりする言葉「寄せ活」を2025年の経済圏トレンドに据えた。 ■ 楽天経済圏の活用術 説明会では、実際に楽天グループにおける経済圏「楽天経済圏」の活用術が紹介された。 ECサイト「楽天市場」では、特定の日や期間に開催される「5と0の付く日」やお買いものマラソン、楽天スーパーセールなどさまざまなキャンペーンを活用し、高いポイント還元率の日に購入することが紹介された。 時短節約家のくぅちゃんは、家族の携帯電話を楽天モバイルにまとめているといい、家族3台のスマートフォンの月額料金を合計6000円台に抑えつつ、SPUにより楽天市場での還元率が常時+4倍になると解説。節約したお金を楽天証券のつみたてNISAに回すことで、つみたてNISAとSPUの双方でお得を目指せるとした。 くぅちゃんは、ほかにも外部ECサイトなどで楽天ポイントをためられる「楽天リーベイツ」や、歩くだけでポイント獲得チャンスが得られる「楽天ヘルスケア」などを活用し、日頃からポイント獲得を意識した生活を送っている。11月は毎日何かしらでポイントを獲得できたといい、「寄せ活」の効果を実感しているという。 □トラベルではボーナスプログラム また、旅行予約サイト「楽天トラベル」では、過去1年間の利用実績に応じた「楽天トラベルボーナスプログラム」がスタート。前月末までの過去1年間での国内宿泊回数(1万円以上)に応じて、ポイント還元率が加算される。 たとえば、2~3回宿泊では+0.5倍、4~6回宿泊では+1倍、7~9回宿泊で+1.5倍、10回以上の宿泊で+2.5倍となる。 □モバイルではSPUやデジタルコンテンツ、生成AIなどでお得を実感 楽天モバイルでは、3段階の従量制料金プラン「最強プラン」で、利用しない月は安価に、よく利用した月でも最大3278円で容量無制限の通信が利用できる。また、家族割引や23歳以下ユーザー向けの割引やポイント特典、シニア向けのポイント特典など、幅広い年代にあわせたプログラムを展開している。 また、契約者特典として楽天TVなどの動画コンテンツや楽天マガジンなどの特典が利用できるほか、楽天モバイル経由でHuluやDAZNなどのオンデマンド配信サービスをを契約すると最大で20%分ポイント還元される取り組みも実施されており、契約をまとめることでポイント獲得につながる「寄せ活」をアピールしている。 加えて生成AI「Rakuten Link AI」も追加のサブスクリプション契約なしで利用できる。 □1つの買い物でポイントの5重取りも 市中の加盟店で利用できる「楽天ポイントカード」は、楽天ペイアプリをダウンロードしログインすると、スワイプするだけで両方をスムーズに提示、決済できる。 加盟店によっては、楽天ポイントカードと加盟店独自のポイントカードが両方貯まり、楽天ペイ決済で決済分のポイントを獲得、楽天チェックインやレシートを撮影するとポイントが貯まるRakuten Pasha(楽天パシャ)により5重にポイントが獲得できる。 楽天ペイについては、学校の文化祭をキャッシュレスにする取り組みが進められている。楽天ペイターミナルによる決済体験と、精算の手間が軽減されるメリットを若年層に体験してもらうことで、キャッシュレスリテラシー向上のための教育機会にも繋がっている。 □東京都の10%還元施策では最大30%還元となる施策も 東京都が12月11日~27日に実施する「もっと!暮らしを応援 TOKYO元気キャンペーン」では、期間中対象の加盟店で楽天ペイのコード/QR/セルフ支払いで決済すると、最大10%分ポイント還元される。 楽天ペイでは、このキャンペーンに合わせる形でキャンペーンを開催する。11月20日までに1度も楽天ペイのコード/QR/セルフ支払いを使ったことのないユーザーはもれなく、それ以外のユーザーは抽選で1000人に+20%還元される(還元上限は500ポイント)。 2つのキャンペーンを重畳適用すると、最大30%分還元される。 □ポイントを増やす 楽天PointClubでは、9月に新機能「貯めトクモード」の提供が開始された。手持ちの通常ポイントに利息がつくもので、任意のタイミングで引き出して使用することができる。ちょうど銀行の普通預金に近いサービスだが、これまで”貯める”ことがメインだったポイントを増やせるようになる。 楽天PointClubユーザーの半数以上が利用しており、ユーザー数獲得に向けたキャンペーンも実施されている。
ケータイ Watch,竹野 弘祐