“カスハラ”についてどう思う?元CA芸人・CRAZY COCO「全てを真に受けて自分を責めていたらやっていけない」
「カスタマーハラスメント」から自分を守るのは、自分自身のマインドや会社のサポート
――近年「カスタマーハラスメント」という言葉も注目されていますが、キャビンアテンダントを経験されたCOCOさんはどう考えていますか。 CRAZY COCO: 航空会社にとって一番対処の難しいクレームが、天候や機材トラブルなどで飛行機の遅延が起きたときです。特にキャビンアテンダントになりたての頃は、安全第一であることが当然なのにそれを理解していただけなかったり、キャビンアテンダントに文句を言ったりする方がいることに、結構ショックを受けていました。 でも、全てを真に受けて自分を責めていたらやっていけないので、文句を言っている方に対しては「きっとこの人は働き過ぎてストレスがたまっているんだ」とか「世の中にはいろんな人がいるんだな」と想像することにしたんです。「私は悪くない」というマインドを持つことを心がけていましたね。 ――そういった場面に直面した際、会社でメンタル面のフォロー体制などはあったのでしょうか。 CRAZY COCO: 会社全体として、フォロー体制はめちゃくちゃ整っていたと思います。メンタルが傷ついた時に会社に電話をすれば、担当者に話を聞いてもらえるサポートや、仕事に行けない気持ちになってしまったら「シックリーブ」という休暇を取れる制度もありました。あとは本当に同僚が優しかったです。一回のフライトで13カ国くらいの国籍のキャビンアテンダントが乗っていて、そもそもみんな他者を尊重する考えを持っている人たちだから、チームワークに支えられたというのがすごく大きいですね。 キャビンアテンダントとしては、世界各国から来ているお客様に自分の常識が通用しないことは当たり前だと思っておかなければいけません。それはトレーニングでも叩き込まれるんですが、最初の1カ月が本当に大変なので、メンタルが傷ついて辞めちゃう子もいっぱいいるんです。そうなると会社側も高いお金を払ってトレーニングしているので、大損失じゃないですか。それを防ぐためにも、会社や周りの人たちには頼ってほしいですね。