「都外から東京に来ないで」 小池都知事「だらだら長期化の恐れ」
東京都の小池百合子知事は15日、記者団の取材に応じ、新型コロナウイルス感染拡大が続いており、変異ウイルスの感染者が増加している現状を説明したうえで「都外にお住いのみなさま、首都圏でだいたい毎日300万人動くわけでありますが、通勤を含めましてエッセンシャルワーカー以外は可能な限り、東京には来ないでいただきたい」と訴えた。
この日は、都内の感染状況と医療提供体制を専門家らが分析するモニタリング会議が開かれた。専門家からは「変異株は感染力がかなり強いと言われており、より強い人流の抑制が必要」「都内の主要繁華街の夜間滞留人口は依然として高い水準で横ばい状態。現状の水準で推移すると、実行再生産数もさらに上昇し、ゴールデンウィーク前には感染者数が急増する可能性が高い」など厳しい指摘が出た。 専門家らの指摘を受け、小池知事は「都内でも、感染力が強い『N501Y』変異が急増している。感染力については、非常に感染力が従来株に比べて1.3倍ら1.9倍という分析がある。このままの人流だと結局(感染者も)増える一方。感染者数が爆発的に増えてもおかしくないという指摘をいただいている」と説明。「徹底的な抑制をみなさんとともに進めたい。進めなければならない」と都民に訴えた。 小池知事は感染が拡大している大阪府を例に「大阪は一気に1000人までいったり、ある意味びっくり感があり、不安が募る。東京の場合だらだらと感染者数が伸びている。緩慢なる状況が続くのはより長期化する恐れがあると私は考えている」と危機感を示したうえで都民らに対し(1)都県の境を超える移動の自粛。特に変異株が感染拡大している大都市圏との往来(2)ゴールデンウィーク中の旅行(3)エッセンシャルワーカーを除く都外から都内への流入――を控えるよう都民らに要請した。 事業者に対しても「とことんテレワークをお願いしたい。オンラインでの会議で出張を控えてもらう。是非(出勤者を)3割に抑えることをこの際やっていただきたい。今回こそやっていただきたい」と求めた。