元3階級世界王者直伝の秘策あり?!那須川天心がメイウェザーにパンチを当てる公算はあるのか
「今戦ってもボクシング日本王者に勝てる!」
「余裕を持たれるとまず当たらない。攻めてくると当たるけれど、遊ばれるとさばききられちゃう。メイウェザーの年齢は天心の倍。大人になってもらわないと困るよね(笑)。でも天心も遊ばれるのは想定済みでしょう。一泡吹かすことができるか、どうか。メイウェザーが本気になったら天心の勝ち。でも逆に倒されでもしたら無意味。本気にさせた後、どれだけさばききれるか、だね。おそらくジャブしか当たらないんじゃないか。まともにいっても無理。いろいろと作戦があるみたい。すべてを出し切らないと当たらない。でも、ひとつ当たるとメイウェザーは狂いますよ。ボクシング関係者からは『そんなに甘くないよ』という声はあるが、天心は恥ずかしくないパフォーマンスを見せてくれると思う」 “カエル跳び”や“裏拳ジャブ”が、メイウェザーを怒らせ、本気にさせ、前に出させる道具なのか。葛西氏は、天心とリナレスのスパーリングも映像で確認した。 「リナレスとの練習で世界の感覚はつかんだと思う。リナレスは、メイウェザーよりハンドスピードがあり、手も長く背も高い。キックの天心のリズムがあるので“当たるわけねえよ”とは言い切れない。サウスポーでキックは距離が遠いからね。まあメイウェザーはもっと遠くて上手いんだろうけど。変幻自在で蜃気楼のようなボクサーで捉えるのは難しいが天心なら何とかすると思う」 その根拠となっているのが、動体視力の良さだ。 「動体視力が彼の持ち味。当て勘がいいのも動体視力から来ている。なかなかいない天才。ずっと負けずにきている。危ない匂いを察知する能力も高い。吸収力は子供の頃から凄かったけれど、頭の回転力が早く、西岡利晃の吸収力に、もしかしたら匹敵するくらいだね」 葛西氏のジム開きの際にはスーパーフェザー級の世界ランカー、尾川堅一(帝拳)とヘッドギアをつけてスパーリングを披露、互角にやりあって周囲を驚かせた。 葛西氏は、その天心のボクシングレベルについて「今やって日本チャンピオンに勝てるんじゃないですか。世界ランカークラス。世界王者と対峙しても物怖じしない。十分にやれる。あとはフィジカル面。2、3年でもっと伸びる」と評価している。 それでも不安要素は残る。4階級も上のメイウェザーの一発の恐怖だ。