名湯・下呂温泉に「宿泊税」導入の条例案 1人1泊100~200円、その使い道は?
観光客の反応は
1泊ごとに支払う「宿泊税」。観光客にとっては、負担が増えることになりますが――。 「もっと駅前にこんな観光地がありますよとか、もう少し宣伝的なものがあるかなと思っていたがあまりなかったので、あった方が街めぐりしやすくなるかな」(観光客) Q.100円~200円という金額は 「全然負担になる金額ではないし、むしろ少ないかも」(観光客) 「そういうのを使って駐車場とか整備したほうがプラスになるからいい」(観光客)
専門家「透明性のある”使い方”を」
税金のあり方について詳しい専門家は、「オーバーツーリズム」への対策面からも宿泊税の必要性を指摘します。 「急激に増える観光客・訪問客の受け入れ環境をどう整備するか、もうひとつは地方団体の持つ文化や自然を磨き上げて、より観光を振興していこう、良い街づくりをしていこうと」(大阪府立大学 田中治 名誉教授) 観光客が増えることで懸念される「交通の混雑」「ごみ問題」などの課題に、行政が主体的に対処するためにも必要な財源確保。 田中名誉教授は、その財源の透明性のある”使い方”を市民や宿泊客に示していくことが重要になると指摘します。 「宿泊税はその地域の街づくり、住んでいる人にとっても、訪れた人にとってもプラスになるような、行政の仕事の優先順位の高いものから順番に、その宿泊税を充当しましょうと。意識しないと使いみちが見えないというところがあるが、行政も積極的に働きかける必要があるし、市民・観光客も『一体これはどういう使われ方をしてるのか』と、意識を持ってもらうのが一番いいと思う」(田中名誉教授)