捕手FA市場開幕!争奪戦ゴング 中日・木下拓哉が宣言「時間をかけて考えたい」
中日・木下拓哉捕手(32)が11日、ナゴヤ球場を訪れ、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権の行使を表明した。また、ソフトバンク・甲斐拓也捕手(32)は、みずほペイペイドームで国内FA権の行方を宣言期限となる13日まで熟考する考えを示した。注目の捕手FA市場がついに開幕。壮絶なバトルになりそうだ。 【表で見る】今オフのFA権行使が注目される主な選手 空前絶後の火花が散る。FA権を保有する捕手組で初めて宣言する選手が現れた。ナゴヤ球場で取材に応じた中日・木下は「球団の条件、他球団の評価を含めて、もうちょっと時間をかけて考えたい」と話し、すでに申請書類を球団に提出したことを明かした。 木下は高知高、法大、トヨタ自動車を経て2016年にドラフト3位で入団。9年目の今季は74試合の出場にとどまったが、20年に大野、21年に柳と組んでセ・リーグ最優秀バッテリー賞を受賞した。今季年俸6800万円で人的補償も発生するBランクとみられるが、経験豊富な扇の要に興味をもつ球団は多いはずだ。中日球団からは複数年契約を提示され、FA権を行使した上でチームに残ることも可能と伝えられたという。 名古屋から800キロ近く離れた福岡ではソフトバンク・甲斐が本拠地を訪れ、記者に囲まれた。国内FA権について「まだ何も言えることはない。(申請締め切りの)13日までしっかり考えたいと思う」と話した。昨オフに球団から複数年契約を打診されたが、プロ14年目の今季は単年契約だった。119試合に出場し、正捕手としてパ・リーグ制覇に貢献した。 木下や甲斐の動向次第でFA市場が激しくなることは間違いない。他にもクレバーなリードが光る阪神・坂本は人的、金銭補償のないCランク。強打が自慢の巨人・大城卓も行方が注目される。例年にない捕手大豊作のオフ。各球団の〝配球〟がカギを握ってくる。