中京ダート1800mはキズナ産駒が単回収率265%、勝利数も断トツ 東大HCがコースデータを検証
コース紹介
今週は中京ダート1800mを舞台に、GⅠチャンピオンズCが行われる。国内では一度も連対を外していないレモンポップ、前走で悲願のJpnⅠ初制覇を果たしたウィルソンテソーロという昨年の1、2着馬に加え、3歳馬のサンライズジパングや今年のフェブラリーSの覇者ペプチドナイルなどが挑む。 【チャンピオンズカップ2024 推奨馬】勝率66.7%に該当で信頼度◎! 国内は連対率100%で盤石(SPAIA) このコースを舞台とする重賞はチャンピオンズCのほか、東海S(※来年度からは「プロキオンS」に改称、元のプロキオンSは「東海S」に改称)がある。ここでは中京ダート1800mコースの特徴を過去のデータから分析していく(使用するデータは特筆ない限り2019年11月30日~2024年9月29日の過去5年分)。 スタート地点は直線半ば、上り坂の途中から。スタートからしばらくはポジション争いが繰り広げられる。2コーナーから向正面にかけて上り坂を駆け上がり、4コーナーまでの600mをひたすらに下っていく。長さ410.7mの最終直線の途中には高低差2m近い急坂があり、最後の力を振り絞っての我慢比べとなる。
前有利のコース、試練の外枠
<中京ダート1800m 枠別成績> 1枠【40-46-36-416】 勝率7.4%/連対率16.0%/複勝率22.7%/単回収率51%/複回収率66% 2枠【43-52-45-440】 勝率7.4%/連対率16.4%/複勝率24.1%/単回収率56%/複回収率76% 3枠【49-48-49-473】 勝率7.9%/連対率15.7%/複勝率23.6%/単回収率63%/複回収率66% 4枠【61-48-54-506】 勝率9.1%/連対率16.3%/複勝率24.4%/単回収率125%/複回収率77% 5枠【64-57-54-541】 勝率8.9%/連対率16.9%/複勝率24.4%/単回収率91%/複回収率70% 6枠【59-65-69-586】 勝率7.6%/連対率15.9%/複勝率24.8%/単回収率79%/複回収率82% 7枠【53-65-54-654】 勝率6.4%/連対率14.3%/複勝率20.8%/単回収率60%/複回収率63% 8枠【70-58-75-644】 勝率8.3%/連対率15.1%/複勝率24.0%/単回収率72%/複回収率75% まずは枠別成績について。複勝率で見ると、4~6枠といった中枠付近の複勝率が24%を超えておりやや優勢。特に4枠は勝率が唯一9%台に乗っており、単回収率も125%とプラス域をマークしている。迷ったら青帽の馬に注目だ。 OP以上の上級条件だと傾向はより明確になる。好調なのは3、6枠で、3枠は【5-1-2-24】勝率15.6%、単回収率104%、6枠は【6-3-6-20】勝率17.1%、単回収率144%となっている。一方、内枠は不振で、1、2枠は【0-4-3-52】複勝率11.9%、複回収率は30%に留まっている。 過去10年のチャンピオンズCでは、これらの傾向に加えて外枠の不振が目立っている。7枠は【0-3-1-16】で複回収率こそ115%とプラス域だが、勝ち馬なし。8枠は【1-0-0-18】で昨年のレモンポップ以外は全て馬券圏外だ。 中京ダート1800mは4コーナーで外を回すと負荷が高く、内でロスなく回ってきた馬より伸びを欠くことから外枠不利と考えられる。20年のクリソベリルも、単勝オッズ1.4倍と圧倒的な人気だったが、4コーナーで外を回して4着に敗れている。 外枠から馬券に絡んだ馬は、逃げたレモンポップやインを突いたウェスタールンドなど、4コーナーで外を回さない競馬をしている馬が多い。基本的には、外枠は割り引くのが無難だ。 <中京ダート1800m 脚質別成績> 逃げ【104-62-48-273】 勝率21.4%/連対率34.1%/複勝率43.9%/単回収率170%/複回収率119% 先行【221-228-175-823】 勝率15.3%/連対率31.0%/複勝率43.1%/単回収率113%/複回収率109% 差し【76-111-150-1567】 勝率4.0%/連対率9.8%/複勝率17.7%/単回収率56%/複回収率62% 追込【29-25-50-1548】 勝率1.8%/連対率3.3%/複勝率6.3%/単回収率28%/複回収率35% マクリ【9-13-13-42】 勝率11.7%/連対率28.6%/複勝率45.5%/単回収率274%/複回収率127% 次は脚質別成績について。最終直線は長いが、差し、追込が決まらないのが特徴だ。逃げ、先行馬は、複勝率40%超えで単複の回収率もプラスとなっている。「中京ダート1800mはとにかく前!」と覚えておきたい。例外的に、途中でポジションを上げるマクリは有効で、こちらも複勝率は40%超え、単複の回収率も大幅にプラスだ。 OP以上の上級条件で絞ってもこの傾向は変わらない。成績は逃げ【4-0-3-14】複勝率33.3%、先行【8-10-8-42】同38.2%、差し【4-6-7-73】同18.9%、追込【2-2-0-82】同4.7%となっている。複回収率もポジションが後ろになるにつれて下がっていく。ペースが厳しくなりやすく、逃げ、先行馬が成績を落としやすい上級条件であっても、このような成績分布であり、いかにこのコースが前有利なのかが分かる。 ただし、過去10年のチャンピオンズCでは、逃げ1勝、先行4勝、差し3勝、追込2勝とどの脚質からでも勝ち馬が出ており、逃げ、先行馬だけで馬券を組み立てるのは危険だ。複勝率自体は、逃げ【1-0-3-7】36.4%、先行【4-4-5-24】35.1%、差し【3-2-1-50】10.7%、追込【2-4-1-45】13.5%と、傾向通りなので、馬券の軸は逃げ、先行馬から選ぶという形がオススメだ。