XRPが7%急騰──リップル社とSECの和解への期待と6億ドル分のロック解除が後押し
トレーダーたちの楽観的な見方から、決済に特化したエックス・アール・ピー(XRP)は市場で注目を集め、アジア取引時間ではビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、そして幅広い銘柄で構成されるCoinDesk20指数(CD20)を上回った。 XRPは24時間で7%上昇し、64セントを超え、3月25日以来の高値を記録した。これは、予定されている大量のトークンロック解除と、長年にわたるアメリカ証券取引委員会(SEC)のリップルラボに対する訴訟の和解への期待の高まりによるものだ。 7月30日の提出書類によると、SECは暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)に対する申し立てを修正する意向であることが示され、その中には「サードパーティの暗号資産証券」に関するものも含まれている。これは、ソラナ(SOL)やポリゴン(MATIC)など10種類のトークンが未登録証券であるかどうかについて、裁判官がまだ決定する必要がないことを意味している可能性が高い。 この書類ではトークン名は記載されていませんが、トレーダーの間では、SECとリップルラボの間の法的紛争(SECはリップルラボが未登録証券のXRPを発行したとしている)が終結する兆しだと受け止められている。リップルとXRPは関係性がない。リップルはグローバルな決済ネットワークの構築に重点を置くフィンテック企業であるのに対し、XRPはオンライン決済や通貨スワップなどに使用される独立した暗号資産だ。 リップルは、事前に定められたロック解除スケジュールに沿って、8月に10億XRP(現在の価格では6億4100万ドル、約993億円相当)のロックを解除する予定だ。 より多くのトークンを市場に供給するということは、論理的には価格を下落させることになるが、最近の研究では、流動性が高まるため、強気相場を加速させる可能性があるという見方が強まっている。 CoinGeckoの市場データによると、XRPの需要は韓国に由来していることがわかる。XRPと韓国ウォンの取引ペアは3億8650万ドル(約600億円)の取引高を記録したのに対し、BinanceのXRPとUSDTの取引ペアは3億5250万ドル(約546億円)の取引高だった。 暗号資産界隈では、韓国のトレーダーはトークンの高騰相場を後押しすることで知られており、買い圧力を高め、価格に影響を与える可能性がある。 7月初旬、韓国の取引所でXRPの取引高が、ビットコインやテザー(USDT)といったステーブルコインの取引高を上回り、トークンの20%上昇に貢献した。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:XRP Surges 7% Amid Ripple-SEC Settlement Hopes, $600M Token Unlock
CoinDesk Japan 編集部