お椀の蓋はどう開けるのが正解? 殻つきの海老を手で剥いたらマナー違反? 【和食のマナー】大人の品格マナー講師・末永貴美子さんインタビュー
お正月に家族や親戚と一緒にいただくおせち料理。年に一度の祝い膳だけに、食べ慣れない料理もしばしば登場します。殻つきの海老やお餅など、普段食べ慣れていない料理は、どうすれば美しくいただけるのでしょうか。「大人の品格マナー」の講師である末永貴美子さんに【和食のマナー】を聞きました。
目次 1.おせち料理の基本的な食べ方は? 2.おせち料理を食べる順番は? 3.殻つきの海老を上手に食べる方法は? 4.お椀の蓋の開け方は? 5.お椀の美しい食べ方は? 6.お餅はかじって食べても大丈夫? 7.日本酒の注ぎ方・注がれ方にルールはある?
おせち料理の基本的な食べ方は?
おせち料理は重箱や大皿で出てくることが多いのですが、これを直接食べないことがとても大事です。重箱や大皿に手を伸ばしてそのまま口に運ぶのではなく、小皿に取ってからいただくのが基本的なマナーです。大勢で食べる時は、目上の人から順番に取っていきます。食べられる分だけ取り、取ったものはきちんと全部食べましょう。
おせち料理を食べる順番は?
重箱に詰めることで「幸せを積み重ねる」と言われるおせち料理。重箱の内容は、地域などによって異なりますがどの段に何を詰めるかは決まりがあります。「四の重」までありますが、四は忌み言葉であるため、「与の重」と呼ばれています。重箱の内容は、一の重が酒のつまみになるような数の子や黒豆、二の重は焼き物、三の重は酢の物、与の重は煮物料理。一の重から順番に食べるのがいいと言われています。
殻つきの海老を上手に食べる方法は?
食べ方がわからないとよくご相談いただくのが、殻付きの海老が出てきた時の食べ方。お箸だけで剥くのが難しい場合は、手を使って剥いて大丈夫です。左右両方にカトラリーを持つ西洋料理と違って、「お箸」という片手だけの道具を使って食べる和食はどうしても左手を使わざるを得ないシーンが出てきます。「お箸だとどうしても無理!」という場合は、無理せずに左手を添えたり、サポートに使って大丈夫です。剥いた殻は、見苦しくならないようにお皿の12時の方向にきれいにまとめておきましょう。