「中学受験に有利な子」の特徴って? 受験のプロが語る、成績が上がりやすい子の“共通点”
“にしむら先生”としてYouTubeでフォロワー数約9.5万人、受験指導専門家・西村創先生に、中学受験についてお話を聞くシリーズ。今回のテーマは、「中学受験に向いている子はいる?」です。自分の子どもは、「中学受験に有利」なのか、すぐにわかる特徴を西村先生に教えていただきました。 教育ママが選んだ「中学受験を考え始めたら買うべき市販ドリル」を見る!
中学受験では“早熟”な子が圧倒的に有利
前回 (関連記事:「正直、中学受験なんてしてもしなくてもいい」受験指導専門家・にしむら先生が断言する深い理由)は、「中学受験なんて、してもしなくてもいい」というお話をうかがいました。 しかし西村先生曰く、 「中学受験に向けて成績が上がりやすい子、上がりにくい子、というタイプはあります」 とのこと。今回は、この点について詳しくお話を聞きます。 では早速、「成績が上がりやすい子」とは、具体的にどのような子どもなのでしょうか? 「“早熟”な子どもが、やっぱり圧倒的に有利です。中学を受験する11~12歳は思春期の入り口で、そこからどんどん成長していく時期ですよね。ですからその時点で、早熟な子とそうでない子には、大きな開きが出るんですね。知識では補えない、思考力の違いというのがどうしても表れます」
自分の子どもは早熟か、言葉の使い方で見分けられる
しかし保護者にとっては、自分の子どもが早熟なのか、そうでないのか、というのは、意外と判断しづらいのではないでしょうか。兄弟姉妹など比べる対象があれば、まだ何となくわかるかもしれませんが、そうでもないと難しいかもしれません。 早熟な子の行動パターンのようなものはあるのでしょうか? 「はっきりわかるのは、言葉の使い方です」 例えば……。 「語彙ですね。私は国語を教えているので、余計にそう思うのかもしれませんが。同年代の子ども同士で遊んでいるのを見ていると、よくわかると思います。『あ、こんな言葉知ってるんだ』というような、ちょっと大人っぽい語彙を増やせているなら、早熟と言えるでしょう」
ドリルワークをやらせる前に、子どもの“体験”を増やす
子どもの語彙力は生まれつきか、といえば当然そのようなことはありません。日常生活の中で鍛えられるものです。 「テレビを観る、漫画を読む、どんな方法でも子どもは言葉を吸収します。ゲームが好きなお子さんだったら、動画サイトのゲーム実況も役立つかもしれません。『ポケモンずかん』をお子さんと一緒に調べる、という親御さんも多いようです」 「一緒に調べる」にもつながりますが、「保護者の働きかけ」が重要と西村先生は言います。 「子どもの語彙を増やそうと思うと、ドリルワークをまず買ってきてやらせる保護者の方が多いんです。でもその前に、子どもには具体的な体験が必要なんです。例えば、野菜や花の名前が出てきても、その実物を知らなければ、文字情報としてイメージしづらいですよね。無理にそれを覚えようとしても、頭に入りません」 子どもの「体験」のために、保護者は何をしてあげればいいのでしょうか。 「何でもやらせてあげればいいと思います。お子さんと一緒に市民プールに行ったり、トランポリン施設で一日中遊んだり。親御さんの趣味をお子さんと共有するのもすごくいいと思います。親御さんが釣りが好きだったら、川釣りや海釣りにお子さんも連れて行くとか。そういったことを通して見たこと聞いたこと、保護者の方や周りの大人と喋ったこと、すべてが子どもの語彙力につながります」