自民総裁選、3回目の「逆転劇」 12年前逆転負けの石破氏が雪辱
自民党新総裁に選ばれた石破茂元幹事長は、1回目の投票で高市早苗経済安全保障担当相に後れを取ったものの、決選投票で逆転勝利した。総裁選での「逆転劇」は3回目。石破氏は2012年の総裁選で、安倍晋三元首相に逆転負けを喫しており、12年越しで雪辱を果たした格好だ。 最初の逆転劇は、岸信介、石橋湛山、石井光次郎の3氏が争った1956年の総裁選だ。1回目の投票結果は、岸氏223票、石橋氏151票、石井氏137票で、誰も過半数に届かず決選投票にもつれ込んだ。2位の石橋氏は「2、3位連合」を組み、7票差で岸氏に競り勝った。 2回目は野党だった12年の総裁選。石破、安倍両氏に石原伸晃、町村信孝、林芳正の3氏を加えた5人が立候補。1回目の投票は、石破氏が地方票で大きくリードし199票を獲得。安倍氏も141票を得た。 議員のみが参加した決選投票では、安倍氏が派閥の後押しを受けて108票を集めた。「脱派閥」を掲げた石破氏は89票にとどまり、逆転を許した。