嵐の前の静けさ? 新型コロナ感染者9週連続で減少も「冬の流行ピーク到来に警戒を」
全国的に新型コロナウイルスの感染者が減少傾向にあることが、厚生労働省が発表した統計で明らかになりました。1定点あたりの感染者数は、前週の0.91倍の1.69人でした。この内容について中路医師に伺いました。 【イラスト解説】「レプリコンワクチン」打つ?打たない? 知らなきゃ損する特徴・有効性
新型コロナウイルスの感染状況は?
編集部: 新型コロナウイルスの感染が減少傾向にありますが、現在の状況について教えてください。 中路先生: 2024年10月21日~10月27日までの1週間に、全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナウイルスの患者数は8359人となりました。1医療機関あたりの平均の患者数は1.69人で、前週と比べて約0.91倍となりました。 都道府県別に1定点あたりの患者数を分析すると、北海道が3.87人と最も多くなっています。次に多くなったのが、岩手県で3.13人、次いで長野県が3.07人、秋田県が3.00人、愛媛県が2.90人となっていて、34都府県で前週より減少しています。 今回の報告期間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は801人で、前週から156人少なくなりました。ICU(集中治療室)に入院した患者は34人で、前週から1人増えています。
減少している要因と今後の状況は?
編集部: 34都府県で前週より減少している新型コロナウイルスですが、減少している要因はなんでしょうか? また、今後の状況はどのように見込まれているのでしょうか? 中路先生: この継続的な新型コロナウイルス感染者数の減少は、季節的な要因や感染対策の効果などが関係している可能性があります。しかし、昨年は気温が低くなる11月中旬以降に感染者数が増加しており、今年も寒くなると感染者の増加が予想されます。
新型コロナウイルスの感染状況への受け止めは?
編集部: 新型コロナウイルスの感染状況への受け止めを教えてください。 中路先生: この減少傾向で油断せず、冬季の感染のピークに備えるべきと考えます。引き続き、手洗い・マスクの着用・部屋の換気などの基本的な感染予防策を継続することが重要です。