「20分以上走らないとダイエット効果なし」は大ウソ!筋肉王が有酸素運動を勧めない理由
情報が氾濫する時代。誰もが右往左往しながら正しい情報源を探しているが、筋トレに関してはこの人の右に出る人はいないのでは。 ▶︎すべての写真を見る
筋トレ歴40年を誇る筋肉王、山本義徳さんに今回教えていただくのは、有酸素運動の効果と筋トレとの関係について。先生、今回もよろしくお願いします!
20分以上走る必要なし!?
さぁ、今日も始めていきましょう。 今回のテーマは、よく聞かれる質問の上位に入る「ランニング」についてです。 まず、有酸素運動は20分以上やらないと脂肪が燃えないと信じている人が多いですが、あれは嘘です。まったく根拠がありません。いわば、第1回でお話した「卵は1日1個まで」と同じ都市伝説です。 有酸素運動を30分続けてやる場合と、10分を3回に分けてやる場合を比較すると差異がないことは、日本体育大学の研究からわかっています。むしろ、後者の方が効果が高いとも言われているんです。 たとえば、通勤途中に駅まで10分歩く人はざらにいますよね? それを、運動強度を高めるために早歩きに置き換えれば、十分な有酸素運動になります。駅と家の往復で20分。仕事中や仕事終わりにもう10分歩けば、ジムに行って30分運動するのと同等、もしくはそれ以上の効果が得られるんですよ。
脂肪燃焼のためにはランニングより早歩き
カンガルーがぴょんぴょんと跳ねている姿を想像してみてください。あれは筋肉を使ってるのではなく、腱の弾力を利用してるんですね、バネの作用で。 何が言いたいかというと、走るのも同じで、アキレス腱の弾力を使うから筋肉をさほど使わない。つまり、エネルギーもそんなに必要としない。一方、歩く場合はバネの作用がないので、筋肉の力だけで運動する必要があり、より多くのカロリーを消費するというわけです。 走るより早歩きをした方が脂肪燃焼には効くし、30分の運動を10分×3回に分けても、同じ効果が得られるということ。運動したいけど運動は苦手という人にも、これならハードルが下がるでしょう。