選手権は“ダイヤモンド”強し…日本女子OPは“黄金”の大会? 最近の国内女子メジャー勢力図の不思議
<日本女子オープン 事前情報◇24日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72> もしも原英莉花が秘書だったら【写真】 26日(木)に始まる女子ゴルファー日本一決定戦には、近年、顕著な“ひとつの流れ”がある。昨年は原英莉花が2020年以来となる大会2勝目を挙げたが、これにより“黄金世代5連覇”が達成された。原が初の日本一に輝いた年の前年、19年大会は畑岡奈紗が勝利し大会3勝目を挙げ、さらに翌年の21年からは勝みなみが連覇。そのバトンを原がつないだことになる。 さらに振り返ると、16年は当時アマチュアの畑岡が衝撃Vを成し遂げ、17年には連覇も達成した。18年こそ韓国のユ・ソヨンが優勝者として名前を刻んだが、最近8年間で7勝を1998年度生まれの選手が挙げている。ちなみに18年大会で2位になったのは畑岡だ。不思議なほど“黄金世代のための大会”という様相を呈している。 原は、初制覇となった20年大会の優勝会見で、「私は小さい時に成績を出せなくて、(勝)みなみちゃんや(畑岡)奈紗ちゃんを『すごい』と思って見ているタイプでした。でも強い気持ちを持っていれば上にいけるんだなと思えた。もともとの差が大きいので、まだ差はあるけれど、一歩一歩縮めていきたいですね」と話していた。“刺激”、“切磋琢磨”という言葉だけで、この連鎖を説明できるかは分からないが、他の同世代選手の活躍を意識しない、ということはない。 それは女子プロゴルファーの日本一を決める「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会」を今年、制した竹田麗央の言葉にも表れていた。実はこの優勝により、22年の川崎春花、23年の神谷そらに続き、こちらは2003年度生まれの、いわゆる“ダイヤモンド世代”が3連覇を達成していた。 竹田は選手権開幕前に、同世代が2年連続で勝っていることについて、「その時は自分が優勝争いをできるとも思ってなかった。そこで同級生が勝つのはすごいなと思っていました。自分も頑張りたい」と話していた。そして優勝後の会見で、「ジュニアの頃から知っている選手もいっぱいいますし、上手な選手が多い。お互いに刺激しあって頑張っていければいいかなと思います」と同学年選手への思いを口にした。 さらにいうと5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」では、21年大会が西村優菜、23年大会が吉田優利と、2000年度生まれの“プラチナ世代”の活躍が印象に残る。まるで“縄張り争い”をしているような結果が出ている。 今年は、3月の「アクサレディス」で初優勝をつかんだ臼井麗香から、小祝さくら(2勝)、天本ハルカ、新垣比菜、大里桃子、河本結と黄金世代が7勝を挙げている。河本の優勝で世代50勝目という節目を迎えた“最強世代”は、今年の大利根でも、その勢力図を守ることはできるか?