イスラエル、24年成長率予想を0.4%に下方修正 戦闘激化で
Steven Scheer [エルサレム 29日 ロイター] - イスラエル財務省のエコノミストらは最新の予想で2024年の成長率見通しを0.4%と前回の1.1%から下方修正した。 同省は29日、レバノンにおける同国の親イラン武装組織ヒズボラとの軍事衝突が過去1カ月間に激化したことから、約140億シェケル(37億5000万ドル)の経済損失が生じていると明らかにした。 5月には1.9%の成長が予想されていたが、同省は報告で「9月末から戦闘が北部に拡大したためこのシナリオはもはや当てはまらない」と分析した。 戦闘の最悪期については、当初25年第1・四半期まで続くとみていたが、最新予想では年内に終わるとした。 経済回復期に入るとみられる25年の成長率については、前回の4.6%から4.3%に下方修正した。 また、戦闘が25年まで続いて経済の正常化が遅れた場合の成長率は、今年が0.2%、来年が3.4%と予想した。 イスラエル銀行(中央銀行)は今月、24年の経済成長率予想を1.5%から0.5%に下方修正するとともに、25年は3.8%との予想を示した。 イスラエルの人口増加率は少なくとも年間1.6%であることから、今年は一人当たりの経済成長率がマイナスとなる公算が大きいという。