【老後】約6割の高齢者世帯が「年金だけで生活できない」…70歳代「貯蓄ゼロ」の世帯も。「平均貯蓄額と年金受給月額」はいくら？
公的年金「厚生年金・国民年金」の平均月額はいくら？
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額を見ていきましょう。 ●厚生年金の平均月額を確認 〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む ●国民年金の平均月額を確認 〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 老後に受け取れる公的年金の平均月額は、厚生年金が約14万円、国民年金が約5万円です。 支出とのバランスを考慮すると、年金収入だけで老後の生活費を全て賄うのは難しいケースが多いでしょう。 また、厚生年金・国民年金の受給額には個人差があり、特に厚生年金は、現役時代の年金加入期間や年収に左右されるため、平均を大きく上回る人もいれば、下回る人もいます。 現役世代の方は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用して、自身の年金見込額を確認しておくことをおすすめします
公的年金「厚生年金＆国民年金」2024年度は2.7％増額へ
前章では現代シニアの平均的な年金額を紹介しましたが、実は年金は毎年金額が改定されていることをご存じでしょうか。 冒頭でも申し上げたとおり、2024年度の公的年金は、前年度から2.7％の増額改定となりました。 厚生労働省が公表した2024年度（令和6年度）の年金額の例を確認しておきましょう。 ●2024年度「国民年金・厚生年金」の年金額例を確認 ・国民年金（満額）:6万8000円（+1750円） ・厚生年金※:23万483円（+6001円） ※平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額）」。 厚生年金は会社員の夫と専業主婦の妻で構成される「片働き夫婦世帯」の2人分のモデル年金額です。 上記のように、近年の賃金や物価上昇を背景に年金額が増額されましたが、2023年の物価変動率は+3.2％であり、実質的には目減りとなっているのが現状です。
