キリンホールディングス 南方社長生出演 「ファンケル」買収で描く成長戦略とは【Bizスクエア】
我々メーカーなので、最終的に一つ一つの物づくりのプロセスにやりがいを持って、情熱を持って向かっているのは、非常に大事なこと。(情熱を持った)人たちが集まれば、非常に良い商品が出てくるのではないか。 ファンケル買収の先に見据える、ヘルスサイエンス事業の拡大など、南方社長にキリンの今後の戦略を伺う。 ■新ビール「晴れ風」ヒットの要因 「日本の風物詩」支援の取り組みも ――ヒットした「晴れ風」。ここまで売れると思っていたか? キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: 正直、最初見たときに少し驚いた。「本当にこれ、いけるかな?」と思ったが、正直、何かやってくれそうな予感はした。 2024年4月2日に発売された「晴れ風」は、わずか10日で100万ケースに到達。3か月後には年間目標としていた430万ケースの8割となる350万ケースを突破し、年間の販売目標を当初の1.3倍となる550万ケースに上方修正した。 ――目標は達成できそうか? キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: そうですね。おかげさまで発売以来、強い支持をもらっていて本当にありがたい。 ――「晴れ風」は、第2の柱になったと言えるか。 キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: もうなっている。さらに来年以降も成長を続けていきたいと思っている。 ――缶の色が緑、名前もビールの特徴も表していない、会社名も入ってない。飲んでみたら、これまでのビールと違って、飲みやすいが、ふわっとした感じがあった。 キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: この商品は「斬新性」が良かったと思っている。味覚、パッケージ、そしてネーミング。従来のビールとは一線を画した「新しい世界観」を醸し出すことができたことが、大きな成功の要因ではないか。 ――味で言うと「ドライ」が出て以来の爽快感やすっきり感とかから距離を置いているし、「生」ではない。過去30年ぐらいのビールの常識とはやや違うビール作りを担っている。