キリンホールディングス 南方社長生出演 「ファンケル」買収で描く成長戦略とは【Bizスクエア】
■キリンホールディングス 9年ぶりの社長交代 大型買収で新たな経営の柱を こうして生まれた「晴れ風」は、発売からわずか1か月で200万ケースを突破。年間販売目標を当初の1.3倍となる550万ケースに上方修正する大ヒットとなった。 「晴れ風」発売開始直前の2024年3月下旬に、キリンホールディングスの代表取締役社長に就任したのが南方健志氏。1984年に入社し、「キリン一番搾り」の商品開発にも携わってきた。 社長就任以降、率先して全国の工場に出向き、現場の社員とのつながりを大事にしている。 キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: 皆さんの努力のおかげで事業も順調に来ていると思う。 そして、キリンホールディングスが新たな経営の柱として力を入れているのが、「ヘルスサイエンス事業」。2012年から発売を開始したプラズマ乳酸菌入りの商品は、60種類にものぼる。南方社長の新体制のもと、キリンホールディングスは、ヘルスサイエンス事業のさらなる拡大に向け、大型買収に踏み切った。 ■「ファンケル」完全子会社化 ヘルスサイエンス事業の拡大 キリンホールディングスは、2019年、化粧品やサプリメントなどの健康食品を手掛けているファンケルと資本提携を結んだ。そして、2024年6月。ファンケルについて「完全子会社化するための手続きの開始を決定した」と発表し、ファンケルの買収に動き出した。その狙いについて南方社長は… キリンホールディングス 代表取締役社長COO 南方健志氏: 今回、TOB(株式公開買い付け)を進めているファンケル社は、当社の長期経営構想である「KV2027」の実現、ひいてはヘルスサイエンス事業の成長に向け、重要なパートナーとして位置付けている。 2024年9月にTOB=株式公開買い付けが成立し、年内にもファンケルを完全子会社化するとしている。 横浜市にあるファンケル総合研究所。化粧品や健康食品の研究を一貫して行うファンケルの中枢に、南方社長が視察に訪れていた。