質が劇的改善! リサーチのプロが教える「失敗しないアンケート設計」5つの極意
┌────────── 自社が競合よりも優れていると感じていても、顧客にそう思ってもらえなければ意味がありません。そのため、顧客の考えを理解することが重要です。この理解を深める手段として、アンケートやインタビューは有効です。大手企業はビッグデータの時代でも、アンケートやインタビューを欠かしません(渋谷氏) └──────────
アンケート設計で失敗しないための5つのポイント
欲しいデータを獲得するためには、適切な設計が欠かせない。渋谷氏は、アンケート設計で失敗しないための5つのポイントを挙げた。 ■ 1. 活用シーンを具体化して、「わかっていないこと」を考え抜く まずアンケートの出発点として、結果の活用シーンを具体化するべきだと渋谷氏は述べる。「誰が、いつ、どこで、誰に報告して、何を判断したいのか」を明確にすることが重要である。
次に、「疑問形で問いを明確化する」ことで、より具体的な目標設定が可能になる。たとえば、サイトのリニューアルを例に挙げると、「自社サイトをリニューアルすべきかどうか? リニューアルする場合、どこに問題があるのか?」と疑問形で設定する。「把握したい」「検討したい」といった設定は、人によって解釈が異なるため、避けるべきだという。
活用シーンを具体化した後は、「現状」と「アンケート活用後のあるべき姿」のギャップを埋めることが重要である。このギャップを埋めるために必要な情報は、以下の3種類に分けられる。 ・すでに決まっていること・変えられないこと ・アンケートする前からわかっていること ・わかっていないこと・知らないといけないこと 特に「わかっていないこと・知らないといけないこと」をしっかり考え抜くことが重要だという。
┌────────── 知っていること8割、知らないこと2割がアンケートで取れると大成功です。大事なのは、新しいことを2割見つけようと意識することです。また、なぜ知っていることが8割なのかというと、アンケートは仮説の検証だからです。わかっていることも、社内の同意を得るためのファクトとなります(渋谷氏) └──────────