【全文】くい打ち不正問題(5完)「データ流用=支持層に未達」ではない
「支持層に到達」証言には客観的な根拠が必要では?
日経BP:日経BP社のマナベと申します。3点ほどちょっと質問させていただきたいんですけれども、ちょっと先ほど来からも、質問でも出てますが、現場代理人の方が支持層に到達していったという感触があったということで、誤認の話があったと思うんですけれども、信憑性がないというお話、先ほどありましたけれども、客観的な根拠がたぶん必要になるんだろうなとは思うんですが、そのときにちょっと考えられることとして、もうすでに、すいません、公表されているのかもしれないんですが、元請けさんというか、今回の設計施工の三井住友さんが地盤の調査を事前にされてると思うんですけれども、その地盤の調査図、土質調査図っていうんでしょうか、それを確認して、ここの地盤が相当ちょっと複雑だったみたいなことはまず、この半月ぐらいでご確認はされているんでしょうか。 平居:ここの地盤が相当複雑だったということは確認しています。 日経BP:その際に、先ほどお話があった急峻な斜面であるとか、支持層のちょっと上に、そういう固い岩盤層があるとか、そういうことは確認できたんでしょうか。 平居:いや、それが確認できていないんで、確認したいんです。 日経BP:地質調査図からは確認できてないということですかね。 前嶋:支持層に、傾斜があるっていうことは確認はできています。事前のボーリングのほうからいただいているところで確認ができるものがあります。それから、土丹層という支持層の上に若干ですけども、砂質のシルトとか、少し固い層が堆積してるのも、地盤のボーリングデータからは確認ができております。 日経BP:その前提で、ちょっと2問目というか、2つ目なんですけど、御社が施工をされるときは、そういう元請けさん、今回の場合ですと1次下請けさんからそういう土質調査図みたいなものを事前に手渡されて、それを基に施工をされるもんなんでしょうか。それとも、例えばここに、このぐらいの長さの杭を打ってくださいねと。もうそれだけの契約で杭を打つもんなんでしょうか。どっちなんでしょう? 前嶋:いや、両方渡されて、ある深度のところで支持層が発熱しますということを含めて、ボーリングデータも含めて、これから工事に着手するというような計画に入っていくというふうに考えております。 日経BP:そういった意味で、結果論ですけれども、今、ボーリング調査図を見る限りでは、そういうその支持層の上に、そういう層がどうもありそうだみたいな、そういうようなところっていうのは、見る人が見れば分かるというようなもんなんですか。それとも、そこはもう分からないほど複雑だったということでしょうか。 前嶋:若干あるんですけども、そういう意味で言うと、それが先ほど言った支持層の上に固い層があるっていうことと、それから傾斜をしているっていうことと、また別の話だとは思ってますので、そういう意味も含めて、先ほど平居のほうからご説明差し上げたと思うんですけども、この杭の状態が、根入れの状態がどうなっているのかっていうことの調査のほうを最終的には進めていって、どうなっているのかっていうものを明らかにさせていただきたいというふうに考えております。 日経BP:もう一度確認ですけど、じゃあ、一般的に御社が施工するときは、基本的には地盤調査図を基に、施工計画を立てるということで間違いないんですか。 前嶋:それは、われわれ独自ではなくて、元請けさまや設計者さまと一緒にそういったものを確認をさせていただきながら、施工計画を立てていくということです。 日経BP:御社が手掛ける案件は結構、そういうものが多いというふうに考えていいんですか。元請けさんとかによるってことですか。 前嶋:すいません、ちょっと質問の意味がよく分からなかったんですが、もう一度お願いしてよろしいでしょうか。 日経BP:例えば、御社の方針として、そういう地盤調査図を受けないと、なかなかその仕事をしないという方針なのか。それとも元請けさんの契約関係で、もう地盤調査とか関係なく、このぐらいの長さの杭を打ってくださいよって言われれば、それに応じてもうそのまま施工するというものなのか。どちらなんですか。 前嶋:杭の長さだけを指定されて施工するっていうことに関しては、全てとは言いませんけど、ほとんどないと思っております。必ずボーリング調査を提示されて、で、そのボーリングが、今回は土丹層という軟岩という部類に入るんですけども、それ以外に、例えば、砂礫層もありますし、砂もあると。で、砂礫層ですと、先ほど来、支持層の確認の方法として、ロッドに石が当たってがりがりっていうような音が振動として伝わってきたりすることもございますので、地盤の調査データをいただいて、それも含めて、慎重に支持層の確認をしていくという作業になりますので、そういったものを入手していただいて、支持層の確認をしているということが、一般的だと思っております。 日経BP:すいません、最後の質問なんですけれども、ちょっと契約形態みたいなところについて教えていただきたいなと思っておりまして、いわゆる御社が契約される場合、2次下請けさんとして契約される場合ですけれども、1次下請けとの契約形態で、いわゆる総価一式請負と、単価・数量精算方式と大きく2つに別れるとすれば、いわゆる今回の杭みたいなものは、例えば20メートルだったら20メートルを一式計上で契約されるものなのか、それとも1メートル当たり何円分っていう形で契約されるものなのか。まず、この横浜の件が、ちょっともう昔の話なんであれなんでしょうけれども、そこら辺について教えてください。 堺:申し訳ございません。今日現在、ちょっと承知しておりません。