金沢学院大附は初の選手権で2回戦敗退…3年生へのリスペクトを最大限示した指揮官「本当に素晴らしい学年」「伝統を残してくれた」
[12.31 選手権2回戦 帝京高 5-0 金沢学院大附高 U等々力] 金沢学院大附高(石川)は全国高校サッカー選手権2回戦で帝京高(東京B)に0-5で敗れ、敗退が決まった。初出場の今大会は初戦をPK戦で制したものの、2試合を通じてノーゴール。北一真監督は来季昇格して戦うプリンスリーグ北信越2部での「圧倒」を掲げ、この舞台に戻ってくる姿勢を示した。 【写真】福田師王が大胆イメチェン「ライオンじゃん」「圧倒的金ピカ」 名門の帝京と対戦した2回戦は前半7分に失点すると、相手のラインコントロールや厳しいプレスに苦戦。チャンスの場面で決め切れない一方で相手はゴールラッシュとなり、「力の差なのかなと痛感している」と指揮官は5失点での敗戦を受け止めた。 それでも初戦は持ち味のポゼッションサッカーを見せて勝ち上がるなど、初の選手権で爪痕を残した。今季は県1部優勝によるプリンス昇格も果たし、「チームビルディング」と称する今季の目標は高校総体出場以外をすべて達成したといい、指揮官は「0を1にするのが一番難しいと思う。うちの歴史を0から1にしてくれた本当に素晴らしい学年」と3年生への感謝を口にした。 「彼らは自己主張がすごく強い代で、僕にも平気で意見します。ただすごく会話ができる学年で、僕の立場をちゃんとわきまえてしっかり話を(するし)、バカな話もできる。最高の学年だったなと思っています。そういう学年だったので、今年1年やっぱりスタッフも結果を出してあげたいというところがありました」 「この子らサッカーが本当に好きで、ほぼ休みの日も自主練しているような感じなんです。神奈川とか東京の子とかが多く、僕もこの辺(U等々力)あまり来たことなかったですけど、うちは本当に何もない田舎なので、よくこんな都会のところから来て(くれたなと)。真摯にサッカーに打ち込んでくれて、伝統を残してくれたんじゃないかなと思っています」 この経験を来季に活かすために指揮官が向き合ったのは、今大会でゴールを奪えなかった点だ。初戦は0-0でPK戦に突入しており、2回戦も決定機は作ったものの得点には至らなかった。北監督は「全国に行って1回勝てたことは収穫ですけど、やっぱり無得点で終わったということ。1回、2回当たり前に勝つ力をつけてこの場に戻ってこないと、ここから上を狙うのは難しいのかなというのが今回を終えての正直な感想」と総括した。 そのためにもプリンスリーグ北信越2部での日常を大切にする。 「そこは圧倒して勝てるくらいの力をつけなかったら、ここに来て一つ二つ勝つのは難しいかなと思う。今の3年生が残してくれたものを継続する部分と、しっかりバージョンアップしていく部分を含めてもう一回スタッフと選手で修正して、来年度より強くたくましくなってこの舞台に絶対に帰ってくる。もう一回チャレンジして、一つでも上を狙えるようなチームを作っていきたいなと思います」 「今の3年生が『よかったな、俺たちを継ないだな』と思えるように」。北監督は3年生へのリスペクトを最大限に示しながら、来季を見据えた。
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