【毎日書評】ひとりで全部やらなきゃ思考から脱却!「相談する力」が最強のビジネススキルである理由
ビジネスを進めていくうえで、「アイデアを出す」「論理的に考える」「人前でしっかり話す」「人を率いる」といったことはもちろん重要な意味を持ちます。しかし『相談する力──一人の限界を超えるビジネススキル』(山中哲男 著、海士の風)の著者によれば、それらを上回る最強のビジネススキルは「相談」なのだそう。 相談は、業種や職種を問わず、やりたいこと、実現したいことに近づくネクストアクションを見つけることのできる手段。とくに自分に知識や経験がない新たなことにチャレンジする際には、とても頼りになるスキルだというのです。 なかには「ひとりでやったほうが早い」「相談は相手の時間を奪ってしまう」「人づきあいが苦手だ」などの理由で相談を躊躇する方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そういう方にこそ、「ひとりで考えて行動する」から「みんなで考えて行動する」へ考えを改めてほしいのだといいます。 新しいことにチャレンジする際、自分ひとりで考えて行動したとしたら、次の選択肢を見出せなくなったり、立ち止まったりする可能性が生じます。いいかえれば、「自力」だけにこだわってしまうと、そこから先に進めなくなるわけです。 そういうときこそ、相談をうまく使いながら、自分だけではなくて周りの人たちの視点や経験に基づく情報をいただいて、一緒に考えてもらうことで、ネクストアクションへとつながっていくのです。 そこで相談相手が共感してくれたら、応援者になってくれる可能性もありますし、誰かを紹介してくれて、そこから次の行動が生まれるかもしれません。(「はじめにーーなぜ相談が、一人の限界を超える最強スキルなのか?」より) 大切なのは、「ひとりで全部やらなきゃ」という状態から、もう少し広い輪のなかでものごとを考えて選択肢を見出し、行動できるようになること。そんな考え方に基づく本書の1章「なぜ相談するのか」のなかから、きょうは「相談するメリット」に注目してみたいと思います。