【毎日書評】ひとりで全部やらなきゃ思考から脱却!「相談する力」が最強のビジネススキルである理由
メリット3:やりたいことに共感してくれる「応援し合える仲間」が増える
著者は相談を、「共感し合える仲間同士が、お互いリラックスした状態で行うもの」と捉えているのだそうです。 ただし一般的には、「相談とは、教えてもらうためのものである」というイメージが強いかもしれません。すなわち相談の場を、「教える/教えられる」の関係性だとする考え方です。 しかし、相談される側が教える人で、相談する側が教えられる人となると、多くのすれ違いが生まれて当然。相談する側は気を遣ってしまい、相談される側には「答えを教えないといけない」というプレッシャーがかかってしまうわけです。 だから私は、「教える/教えられる」という上下の関係ではなくて、対話をして共感してもらうヨコの関係が相談の本来的な特徴の1つだと考えています。(48ページより) するとそこには、相談を通じた共感が生まれます。応援し合える緩やかなつながりが増え、相談できる相手も増えるため、ネクストアクションにつながる選択肢も増えるということです。(47ページより)
メリット4:やりたいことや事業の「解像度」が上がる
「自分の事業がどのステージにあるかがわからないまま打たれる施策」が世の中には多いと著者はいいます。 それは、「目的」「顧客」「商品・サービス設計」「マーケティング」「制約」の5要素についての検証が欠けているから。とはいえ、論点ひとつひとつの検証をすべて自力で行うのは不可能。 だから、相談によって多様な視点から考えてネクストアクションを洗い出し、検証して「解像度」を上げていく必要があるのです。(55ページより) そうすれば思い込みを外すために役立つツッコミをもらうことができ、いろいろな人の視点や経験に基づく情報も得られるに違いありません。ネクストアクションにつながる複数の選択肢が見えてくることでしょうし、解像度はどんどん上がり、やりたいことの実現に近づいていくわけです。(53ページより) 日々の仕事のなかにシンプルな相談のノウハウや習慣を取り入れるだけで、次々とネクストアクションが見つかり、やりたかったことが実現していくと著者は述べています。 もちろん、そうしたことを繰り返していけば、応援してくれる仲間も増えていくはず。つい「自分でやらなきゃ」と考えてしまいがちな方は、本書を参考にするべきかもしれません。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: 海士の風
印南敦史