けっこう時間に厳しい!? 夕闇のプールではしゃぐ山女たち「翌朝もワンチャンあるかも!」
昼間は夏のように暑かったと思えば、朝夕は冷える日が続いていますね。天候のコンディションに大きく左右されるのが渓流釣り、フライフィッシングです。まだ知らぬ初めての川を訪れるもの楽しいですが、季節を通じて同じポイントに通う釣りも学びが多く、味わい深いものです。 ◆【画像】2024年6月上旬、色気ある山女と夕闇の川辺のシーン(すべての写真を見る) 筆者の住む長野県北部から県境を越えて2時間足らず、信濃川水系の某川に通うようになって3年目です。そこは山女(やまめ)が主体のポイントです。水辺環境が整っていて、魚たちの餌となる水生昆虫も豊富で魅力的な場所。まだまだ浮気するつもりはありません。
■日中は夏日、低水位に一抹の不安……
見上げると、すっかり夏空になっていました。ムシトリナデシコがちらほらと咲き出した河原はカンカン照り。歩いているだけで、ウェーダーを脱ぎたくなってしまいます。流れは数日前に訪れたときより、一層水位が下がっていました。 普段は流れ込みから開きにかけて流心がぼやけ、“とろんとした” 緩やかなプールとなっているポイントです。しかし、今は水が少ないせいで川床の地形の影響が水面にも表れ、複雑なヨレとなっています。それでも前後の流れに比べれば厚みのある水が滔々と流れており、この場所に魚が溜まる理由のひとつとなっているようです。一見するとそれほど良いポイントに見えないせいか、(上流や下流では多くの釣り人を見かけますが)ここで出会ったことはありません。常に貸切状態で “ライズ(水面付近で観察できる魚の捕食行動)待ち” も気兼ねなく行えます。 この季節、しかも晴れた昼間は魚たちが居留守を決め込んでいることは、すでに知っています。ドライフライ(水面に浮く毛ばり)はもちろん、水中に沈めるフライパターンでも、ときにタックルをルアーに変えて流しても、ごく稀にショートバイトがあるくらいです(季節がもう少し進んだり、コンディションが異なるタイミングでは反応が違います)。そこで、少し下流に移動して瀬を攻めてみましたが、まったく魚信を得られません。 膝くらいの深さのウェーディングがひんやりと心地よいのですが、数日前まで川岸の草陰で休んでいたカワゲラの姿を見かけなくなっていました。果たして、今宵は虫たちが飛び交い、魚たちが水面を割ってくれるシーンに出会えるでしょうか……。