難病でも「地域で暮らす」選択肢知ってほしい 自立して生活する女性の思い「自らが望む生活」実現には周囲の理解と協力が不可欠
■社会の理解・協力が不可欠 宅野さんが患う脊髄性筋萎縮症はこの数年で治療薬が承認されました。県は国の実証事業を活用し、ことし4月から、生まれつき命にかかわるような障害が発生する可能性がないかを確認する新生児マススクリーニング検査の対象に脊髄性筋萎縮症を加えました。 これらの進歩と同じように、障害者が地域で自由に暮らせる社会に進んでいくためには、「社会での理解や協力が必要」と綿野医師も話します。 綿野医師 「その人の障害のことを知ることと理解すること。そしてその人が地域で暮らしたいという気持ちは持って当たり前だと思って、当たり前のように必要なことをサポートしてあげることかなと、それは他人のことではなくて、未来の自分のことかもしれないし、自分のこととして一緒に考えて、協力しあって暮らしていく」 ■社会が変わっていくきっかけに 宅野さんは仕事終わりに必要があれば買い物に寄って自宅に帰ります。自宅での楽しみはドラマを見ること。「この生活を選択肢の1つとしてほかの障害者にも知ってほしい」というのが宅野さんの思いです。 宅野さん 「まず、知ってもらうとか出会って関わるっていうところが一番重要かなって思っていて、そこからはその人の選択肢次第でどうにもなるじゃないですか。でも選択肢なかったらどうにもならないですから」 障害がある人もない人も分け隔てなく社会で幸福に暮らす、「共生社会」へ。 宅野さん 「一緒に社会が変わっていく発端のほんの一部になれたらいいな」
テレビ山口