“愛嬌でここまで来た…”新卒女子に、話し方のプロ千葉佳織さんが授けた「信頼される魔法」
「話を組み立てるのが苦手…」な人はどうすれば?
米久保 あと、会話のなかで話を組み立てるのも苦手で。その辺もうまくなりたいんですけど… 千葉さん 「最後にどんな印象を持ってもらいたいか」から逆算するのがおすすめです。 自己紹介の場合だと、自分にどういう印象を持ってもらいたいか、というところから考える。 米久保 なるほど。私は編集部の新メンバーとして、「この人に任せても大丈夫だな」って思っていただきたいです。 編集部の先輩方は、コミュニケーション能力も知識量もすごくあるんですよね。同じように、私も「この人の話を聞きたい」と思われたいです。 千葉さん なるほど。それではご自身で、「この知識量なら負けない」と思う分野はありますか? 米久保 営業時代から培ったこととして、お客さまの情報については強いかなと思います。顧客に寄り添う部分は得意だと思っていて。 千葉さん とにかくお客さまと接して、行動してきた、ということですね。 であれば、「とにかく行動することを大切にしているので、ぜひ御社(あなた)のことをお聞かせいただきたい」という姿勢を主軸においてもいいかもしれないですね。
千葉さんが教える「デリバリー」。鼻につくビジネスライクな話し方はなぜ生まれる?
千葉さん これまでは「コンテンツ」のお話でしたが、次は「デリバリー」に関してです。 米久保 伝え方のほうですね。 千葉さん まず、「抑揚」についてお伝えしようと思います。 私たちは「抑揚」を、声の大・小、声の高さ・低さ、話すスピード、間の取り方、そして「えー」「あのー」といったフィラー言葉を言わないで話す、という5つに分類しています。 米久保 今まであまり意識してなかったです… 千葉さん このなかで、まず改善しやすいのは声の高さ・低さの使い分けです。 相手に信頼感を与える話し方のコツは、一文のなかで声の高さと低さの変化がしっかりあって、一文の最初は高く、終わりにかけて低くすること。さらに語尾を伸ばさない。 ここを意識すれば、愛嬌や親しみやすさはそのままに、しっかりした印象を出せると思いますよ。 米久保 なるほど。 「デリバリー」って、ビジネスライクな話し方をするっていう印象があるんですが、私、プライベートで会う人にビジネスライクな話し方をされると、嫌悪感を抱いてしまうことがあって。 「結論から言うと」とか「要点は3つあって」みたいに言われると、ウッて… 千葉さん (笑) 「結論はこうで」とかって、“自分をかっこよく見せたい”が前面に出ているから、ちょっと受け入れにくいんじゃないですかね。 話し方そのものというより、「その話し方がイケている」と思っていることがよくないってことだと思うんです。 米久保 そうですね。 千葉さん ですよね。もしかするとわかりやすくお話をすることが得意だとか、逆に自分らしさを出すのが得意ではない方かもしれないとか、もう少し背景に寄り添ってあげる。 その人が何を考えていてどんな強みを持っているのか、向き合ってあげることができたら、相手のコミュニケーションをもっと愛せるようになりますよ。