松下信治選手(No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)「最悪バトルになったとしても絶対に負けないと思っていた」 | SUPER GT 2024 第4戦 富士【SUPERGT あの瞬間】
── では、“ファイナルラップだ”と身構えることもなくチェッカーを受け、“やっと勝てた”という受け止め方でしたか?
松下:なので、チェッカーまでは、ガス欠や(クルマのどこかが)壊れることなどそっちの心配だけでした(苦笑)。メカには失礼な話ですが、やっぱり2回、3回と(レース中にトラブルが)起きてるので、もう1回起きるんじゃないかと思ってしまって……。だから、最終ラップもめちゃくちゃゆっくり走って、“ほんと、大丈夫か?”みたいな……ちょっとそういう気持ちにやっぱりなりましたね。
── チームとは、無線でやり取りはしてたのですか?
松下:“ほんとに大丈夫?”みたいな話の無線をして確認しました。“大丈夫だよ”ってチームが言ってくれてたので、“じゃあ大丈夫か”みたいな。でも、やっぱり最後はちょっとゆっくりと走って……いやもう本当に“トラウマレベル”なんで……(苦笑)。最終ラップはそんなストレスがちょっとありました。
── そういう気持ちであれば、トップでチェッカーフラッグを受けても、“やった!”ではなく、“ようやく終わった”、“やっと勝てた”という感じでしたか?
松下:そう、なんか安堵感みたいな……ほんとそのほうが大きかったですね。
── (レース後に車両を停める)パルクフェルメでは、どんな気持ちになりましたか?
松下:勝てるのはわかっていたので、やっと勝てたなという感じでした。勝った瞬間、同時にもう次の鈴鹿(第5戦)のことが頭によぎっていたんです。個人的には、勝ったあとは次、早く勝つっていうのがすごく大事だと思っていて。このチーム、そして智紀という、僕らのこういう(レースへの)姿勢があれば、次の優勝も可能だと信じているので、早くそれを実現したいなっていう……もう早い段階で、そういう風に(気持ちが)切り替わってましたね、
── 今回の優勝でついにシビックが初優勝を達成。関係者はもちろん、称賛の声がたくさんあったのではないですか?