永遠なるポップ・アート。フォンダシオン ルイ・ヴィトンでトム・ウェッセルマンの回顧展が開催中
アメリカのポップ・アートの巨匠であるトム・ウェッセルマンに焦点を当てる展覧会「Pop Forever, Tom Wesselmann &…」が、2025年2月24日までパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催されている。 本展では、1960年代を代表する芸術運動のひとつであるポップ・アートをテーマに、ウェッセルマンの代表作を含む約150点の作品に加え、彼と共通のポップ・アート感覚を共有する異なる世代と国籍の35人のアーティストによる70点の作品が展示。ダダイスムのルーツから現代に至るまで、ポップ・アートの系譜とその進化が描かれている。 出品作家は、アンディ・ウォーホルやジェフ・クーンズ、草間彌生、KAWS など、ポップ・アートの歴史を象徴する作家たちのほか、デリック・アダムス、ミカリーン・トーマス、松山智一 の3人の作家が本展のために新作も発表しており、つねに変わり続けるポップ・アートの広がりを見渡すことができる。 「Pop Forever」というタイトルが示すように、本展はポップ・アートの「永遠性」に焦点を当てている。展覧会のキュレーターであるディーター・ブッハートとアンナ・カリーナ・ホーフバウアーは、「本展はたんなるウェッセルマンの回顧展にとどまらず、彼の作品を美術史のなかで再評価し、過去・現在・未来におけるポップアートの意義を探る視点を提供する」と強調している。
文・撮影=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部)