「休みの日くらい子どもと遊んで」と言われて不機嫌になる夫の心理
「どうせ〇〇なんでしょ?」はNG
夫のちょっとした言動がきっかけで、「夫は私のことを粗末に扱っている」「私はないがしろにされている」「私、夫にとっていったい何なんだろう?」というようにネガティブな思考が持ち前のボキャブラリーを伴って猛スピードで進むと、ついには夫に、「どうせあなたにとって私は家政婦なんでしょ?」なんて言葉をぶつけてしまいがちです。 これはもう絶対に嫌われるし、最初は怒っていなかったとしても、言われているうちに夫は必ず怒り出してしまいます。 男性は決めつけられることが大嫌いですから、「どうせ〇〇なんでしょ?」には猛反発するのです。いわばトップオブNGワードに輝く(?)セリフ。絶対に言ってはダメです!「どうせ」を言う女性は男性にとってどんどんうっとうしい存在になり、魅力が感じられなくなってしまいます。 しかも、怖いのが「どうせ私は家政婦なんでしょ?」と言われた夫は、本当にあなたを家政婦だと思うようになることです。少なくとも「僕のかわいい奥さん」とは思わなくなる。 人って、言われた通りの思考になるのです。そんなの耐えられませんよね?だから私たちは自分を下げるような発言をしてはいけません。
「〇〇って思っているんでしょ?」もNG
これは前項の「どうせ〇〇なんでしょ?」とコンビのようなNGセリフです。女性特有の表現ともいえるでしょう。 基本的に男性には、「相手がこう思っているのでは?」という思考に乏しいという特徴があります。女性の扱いに慣れた男性だと、そういう思考も一種の手札として持っていたりするのですが、大多数の男性はそうではありません。だから私たち女性は、「ちっとも私の気持ちをわかってくれない!」と、しょっちゅう不満を抱えてしまうんですね。 私たち女性は過去に生きています。夫が何を言ったか、どんな行動をしたか、そのときの表情や声音、それによって自分はどう感じたか......などなどが時系列メモとしてビシッと頭の中に入っています。そして、自分が傷つけられた記憶には目立つ色でアンダーラインが引かれています。いい思い出より、悲しかったこと、つらかったことを鮮明に覚えているのです。 そのデータを元にして、「夫の表情からして、絶対こう考えているに違いない」と決めつけ、「〇〇って思っているんでしょ?」と言ってしまう。それと同時に夫の反応も見ています。1つの噓も見逃さないぞ!の勢いで。いやぁ、私自身もそうだったりするのですが、恐ろしいですねぇ、女って(笑)。 対する夫はというと、「〇〇って思っているんでしょ?」のセリフをそのまんま受け取るだけです。 何度も言いますが、男性は決めつけられるのが大嫌いですから、「いや、俺はそんなこと思ってないし。勝手に決めんなよ」と心を閉ざしてしまうのです。まったくお互いいいことがないですよね。 女性は気持ちを察してほしい生き物です。端々にヒントを忍ばせるつもりで、皆まで言わず、期待をのせて話します。 「うるさい女だと思ってるんでしょ?」は、「そんなこと思ってないよ。お前がいろいろ言ってくれるのが、俺、いつもありがたいと思ってる」と言われたいから。 「お金が目当てだと思ってるんでしょ?」は、「そんなわけないじゃないか。大切な奥さんなんだから」と言われたいから。 どちらも期待の表れなんですね。しかし、男性にはそんなこと通じません。何かを察したとしても、カマをかけられているように感じて不愉快になるだけです。 とくに「お金目当て」のほうは、さながら夫婦関係を破壊する爆弾です。夫があなたを「金目当ての女」と認識し、自分は金ヅルなのかとうんざりし、夫婦関係はどんどんギクシャクしていきます。絶対に口にしないでくださいね。
河村陽子(夫婦問題カウンセラー)