感染リスクあり?「タンポンをしていたら生理中に温泉に入ってもOK?」生理中の入浴方法を産婦人科医が解説
女性の体ならではの、ちょっとした悩みや疑問。病院に行くほどでないけど、専門家の意見を知りたい! 【写真】昼寝はしてはダメ!? 生理期間中にしない方がいいこと 今回は、生理中の温泉について質問。正しい入浴方法や、注意する点などを聞いてみた。 ▼お話を伺ったのは……産婦人科医・上野啓子先生 東京医科大学産科婦人科学教室病院助教。医学博士、産婦人科医の指導医、生殖医療専門医、女性ヘルスケア専門医などを取得し、不妊治療や女性医学を得意とする。
Q、生理中の温泉、タンポンを使用していればOK? 生理中の「正しい入浴方法」はありますか?
A、清潔なタンポンに取り替えた上で、短時間の入浴ならばOK。感染や貧血のリスクを考えるとシャワーメインで、お湯につかるならサッと済ませるのが安心です。 張ったばかりの清潔なお湯ならともかく、たくさんの人が浸かっている温泉には、様々な細菌や病原菌がいることを忘れてはいけません。 タンポンをつけたまま入浴すると、少なからずお湯も吸ってしまいます。そして、雑菌は栄養が豊富な血液を好む傾向にあるので、そこからお湯の中の雑菌や病原菌が腟内に入って腟炎を起こしてしまう可能性が。経血を吸ったタンポンを入れたまま入浴することは多少なりともリスクなのです。 もし、生理中にどうしても温泉に入りたいときは、キレイなタンポンに取り替えてから入浴し、お湯から上がったらできるだけ早く新しいものに取り替えましょう。経血量にもよりますが、多い日は特に、温泉だからといって長湯はせず短時間に抑えておくことをおすすめします。 生理中の入浴法については、感染リスク以外にも懸念事項があるので、個人的にはシャワーで済ませたほうがいいと考えています。たとえば、あとでお風呂を利用する方への考慮が必要なことを考えると、お湯の中では水圧がかかり、出血しにくいですが、そうは言っても経血が出てしまう可能性はゼロではありません。また、生理中は貧血になりがちなので、長風呂すると貧血症状が強く出て、フラつくこともあるからです。可能性はかなり低いと思いますが、水圧で経血が逆流したりしないかという心配も考えられます。 とはいえ、温まると生理痛が緩和するケースもあるので、お湯につかりたい人はシャワーで腟周りを流してから、清潔なお湯にサッとつかる程度に。湯船から立ち上がるときはフラつかないよう気をつけましょう。