井上尚弥、サウジ入り直後に皇太子いとこ王族邸宅に招待「試合で来てほしい」熱列ラブコール
【リヤド(サウジアラビア)4日=藤中栄二】プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が、サウジアラビアのムハンマド・ビン・ファイサル・アル・サワード王子から熱列な「ラブコール」を受けた。 【写真】王子と庭園で談笑する井上尚弥 サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」と総額約30億円(推定)となる大型スポンサー契約を結ぶために2日夜にリヤド入り。到着直後、所属ジムの大橋秀行会長(59)ら関係者と同王子所有の大邸宅に招待され、深夜のディナーを楽しんだ。 同王子はムハンマド・ビル・サルマン皇太子のいとこで王族。大邸宅の庭園にある大型ビジョンで井上の試合をチェックしながら到着を待ち構えていた同王子から「今日をすごく楽しみにしていた。実際に会えてまずます好きになった」と笑顔で出迎えられると、井上は「試合を見ていただけて率直にうれしい」と謙虚に応じた。 SNS情報をきっかけに井上の存在を知ったという同王子は今や大の井上ファンになっているという。「井上選手を魅力的に感じる点は、対戦相手の情報を集め、その動きを読んだ上で素早く動くこと。その動きが速く、数学的に理性的に情報を集めて生かすことが素晴らしい」と大絶賛。今回のスポンサー契約ではサウジアラビアで井上が試合を行うなどの内容は一切、含まれていない。それでも同王子は「28連勝中の井上選手には、負けることなくまたサウジアラビアに(試合で)来てほしい」と熱い言葉を送った。 真横で同王子の言葉を耳にした井上は「タイミング的にもサウジアラビアで試合ができるのであれば。ここからの後半のキャリアとして、すごく良い一歩を踏み出せる」と返答。即座に同王子から「今回、訪問が素晴らしくうれしい。もっともっと会えるとうれしい。我が国には素晴らしい人材がいる。井上選手がもしサウジアラビアで試合してくれるのであれば、きちんと素晴らしいチームを組み、取り組みたい。すべてスムーズにすべてがうまくいくようにやる」と全面的なバックアップを約束する姿勢をみせていた。 19年からスタートを切ったリヤド・シーズンが管轄したイベントのうち、ボクシングでは23年10月、当時のWBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(英国)が元UFC同級王者フランシス・ガヌー(カメルーン)との対決が注目。また今年5月にはフューリーVS 3団体統一同級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の4団体同級王座統一戦がキングダム・アリーナで開催され、ウシクがヘビー級初、史上3人目の2階級での4団体統一を成し遂げていた。