国際宇宙ステーションから2人が帰還不能に、「取り残された」宇宙飛行士はどうなるのか
予定外の助っ人
ISSに長期滞在することになったウィリアムズ氏とウィルモア氏は、2025年2月の帰還まで、ほかの乗組員とともに様々な役割を担うことができるだろうと、NASAの元宇宙飛行士トム・ジョーンズ氏は話す。 「予定外の頭脳と手が2人分も加わって、宇宙ステーションでの生産性が上がることに、NASAもパートナーも喜んでいると思います。研究や複雑なISSのメンテナンスにも、力になってくれるでしょう」 ISSにはすでに、7人が4カ月暮らせるだけの緊急物資が備蓄され、2人の到着後にも2機の無人貨物船が送り込まれた。おそらく、乗組員が増えた分さらに多くの物資や個人の持ち物が運ばれたのだろう。 ウィリアムズ氏もウィルモア氏も経験豊富な宇宙飛行士であり、変化による不便さには容易に対処できるだろうと、ハドフィールド氏は話す。「快適さを求めて宇宙飛行士になるわけではありません」
文=Tom Metcalfe/訳=荒井ハンナ