再建中のKTM、2026年限りでMotoGP撤退の可能性? ライダーやシリーズ側との契約の節目
経営危機に瀕しているKTMは、これまでMotoGPから撤退する可能性を否定してきたが、2026年限りで撤退するのではないかと見られている。 【ギャラリー】バイバイ、レプソル・ホンダ。総計15回タイトル&183勝の輝かしい30年間を写真で振り返る KTMのMotoGP撤退の可能性が初めて公に言及されたのは、12月20日のことだった。債務処理を担当する代理人であるアルペンランディッシャー・クレディトーレン・バンド(AKV)は、裁判所で行なわれた債権者との初会合後の報告で、「コスト削減のため、MotoGPおよびMoto3/Moto2からの撤退を計画している」と述べられていたのだ。 それに対しKTMは「モータースポーツがこの再建計画の不可欠な一部であり続ける」と主張し、KTMが2025年もMotoGPに参戦することを改めて表明した。 しかしオーストリアの新聞『Der Standard』は、「KTMは2026年シーズン以降モータースポーツ、特にMotoGP、Moto3、Moto2ロードレース・シリーズに別れを告げることを望んでいる」と報じている。 これはKTMが声明の中で、あえて”2025年”と言及したことの説明にもなる。 KTMはペドロ・アコスタ、ブラッド・ビンダー、マーベリック・ビニャーレス、エネア・バスティアニーニの4人のライダーと2026年シーズン終了まで有効な契約を結んでいる。 KTMはまた、MotoGPのプロモーターであるドルナとも、現行ルールサイクルが終了する2026年まで契約を結んでいる。 そのため経営陣は、MotoGPプログラムの早期終了を余儀なくされた場合『PR面での大ダメージ』が及ぶ可能性を懸念し、2026年まで選手権からの撤退を望んでいないようだ。 KTMのモータースポーツ部門は、その将来について潜在的な投資家と話し合っていると言われている。さらなる詳細は、KTM AGとその子会社2社の再建計画が採決される2025年2月25日の審問で明らかになる可能性がある。
Gerald Dirnbeck