綾瀬はるか連載「はるにっき」vol.07
ごはんのお供を専用容器でつくる
東京で暮らす中で「これぞ」という漬物を見つけるのは難しい。 「それでも、自宅で食事をするときに、いい素材を使った漬物があればなと思うことが度々ありました。そこで、実家でも母がやっていた糠漬けにトライすることにしたんです」 とはいえ、撮影で長期家を空けることも多い。カビが生えてしまったりと、失敗も何度かあった。 「野菜の水分が出て糠がやわらかくなるので、定期的に“追い糠”をしなければいけません。そのときに、容器の縁をきれいに掃除しないとカビのもとになるそうで。友人が贈ってくれたこの専用陶器を糠床にしてからすごく上手くいっているのは、縁がすっきりしていて拭き取りやすいからだ!と気が付きました」
好みの味を目指して糠床を育てる日々
「漬物は発酵食品というのも嬉しいんですよね。実際、仕事が忙しくてお腹の調子が理想的でないときも、ちょっとつまむと、調子が上向きになります」 糠漬けの奥深さにどんどん開眼していくという綾瀬さん。話しぶりにも熱が込もる。 「人の手についている菌が味に関係するらしくて。だから、こまめに手で糠床をかき混ぜて空気に触れさせるのが良いそう。と言っても、私もなかなか理想的な頻度ではケアできていません。実は先日、蓋を開けたら白くて丸いカビが生えていて…。でも、いつも糠を購入しているお店に相談したら『白カビは大丈夫!』と言ってくれ、ひと安心(笑)。自分の好きな味にしていく調整は簡単ではありませんが、そこに面白さを感じてもいます」 ●綾瀬はるか あやせ・はるか>>1985年3月24日生まれ。広島県出身。「食べる」をコンセプトとした写真集「ハルカノイセカイ」第5弾が発売中。主演映画『ルート29』(森井勇佑監督)が公開中。 Photo, Essay_Haruka Ayase Photo_Yuki Kumagai(portrait) , Hikari Koki Styling_Setsuko Morigami Bespokestitcher_ruriko wyborn Text&Edit_Motoko KUROKI
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