三笠宮妃百合子さまの「葬場の儀」、一般拝礼には903人
15日に101歳で逝去された三笠宮妃百合子さまの本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」が26日、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれた。皇族方を始めゆかりのある人が参列し、大正から令和を生き抜いた百合子さまとの別れを惜しんだ。
午前10時頃から始まった中心的儀式「葬場の儀」には、孫で喪主の彬子さまや秋篠宮ご夫妻ら皇族方10人と石破首相ら三権の長など計481人が参列した。皇室の慣例に従い、天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻は出席せず、使者を送られた。
百合子さまの柩(ひつぎ)を乗せた「霊車」は午後1時半頃、墓地から新宿区の火葬場に移動。午後4時20分頃に墓地に戻り、その後、納骨と埋葬をする「墓所の儀」が行われた。
宮内庁によると、お骨は2016年に逝去された三笠宮さまの墓所に埋葬され、副葬品には百合子さまが普段着られていた洋服や、お子さま方の乳歯などが納められた。その後、彬子さまが墓標に玉串をささげ「この墓所で永遠にお鎮まりください」という趣旨の「斂葬詞」を読み上げられた。
斂葬の儀には、百合子さまと交流があった人も訪れた。三笠宮さまの発案で創設された中近東文化センターの大村幸弘理事長(78)は毎年、トルコでの発掘調査の成果や現地での様子を百合子さまに報告していたという。「いつも喜んで聞いてくださり、私たちの研究を進める上で大きな力だった。今後も見守ってくださると思う」と涙ながらに語った。
宮内庁によると、26日に同墓地で行われた一般拝礼には903人が訪れた。29日には墓所での一般参拝も受け付ける。午前10時~午後3時で墓地正門から入る。花や供物は受け付けない。