【解説】海底だけでなく内陸部でも――住宅が地面ごと2m隆起 能登半島地震
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元日の能登半島地震発生から40日が経過しましたが、依然として地震活動は活発な状態です。珠洲市では地面が約2m隆起した場所もありました。気象庁は今後も1~2週間程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意を呼びかけています。日本海側の大きな地震では本震の1か月後に大きな地震も。社会部災害担当・中濱弘道デスクが解説します。【週刊地震ニュース】
■紀伊半島で震度4の地震 和歌山では地震活動が活発なエリアも
2月5日から11日までの期間、国内では震度1以上の地震が71回発生しました。 7日午後8時59分頃、和歌山県湯浅町で震度4の地震がありました。震源は和歌山県北部、地震の規模を示すマグニチュードは4.1、震源の深さは7キロでした。紀伊半島でおきた地震で「南海トラフ」の関係が気になりますが、紀伊半島の西側、和歌山市から湯浅町、御坊市にかけてのエリアは日頃から地震活動が活発な場所で、ほとんどが地表に近い、非常に浅い地震です。 「南海トラフ地震」はプレート境界でおきる地震、湯浅町周辺のプレート境界はもっと深い場所にあるためメカニズムが異なります。しかし浅い地震ですので、局所的には被害が出るような強い揺れになることもあるため、日頃から注意が必要です。 10日、午後4時47分頃、茨城県筑西市で震度3の地震がありました。震源は茨城県の南部で、マグニチュード4.0、深さは69キロでした。震源が深い地震のため関東地方などの広い範囲で揺れを感じています。
■能登半島地震から40日経過 能登半島周辺の震源域では広範囲で地震活動続く
能登半島及びその北東側の海域を中心とする広い範囲で、地震活動が続いています。今月7日と11日にも震度4の地震がありました。
能登地方とその周辺の日別の地震回数を見ると、最近は1日の有感地震が10回程度という日もあります。しかし依然として地震活動は活発で、気象庁は今後1週間から2週間程度は震度5弱程度以上の地震に注意してほしいとしています。
■過去の日本海側の大地震――約1か月後に規模の大きな地震も
気象庁は9日最新の地震の見通しを発表し「今後1週間から2週間程度は震度5弱程度以上の地震に注意してほしい」と呼びかけています。近年、国内でおきた新潟県中越地震や熊本地震などの大地震と比べても、その後の地震の数は多く推移しています。また日本海側でおきた大きな地震では、約1か月後に規模の大きな地震がおきたケースもあり注意が必要です。 ▼北海道南西沖地震(1993年) 7月12日にマグニチュード7.8の地震が発生し奥尻島を中心に甚大な被害→8月8日に少し離れた場所でマグニチュード6.3の地震 ▼日本海中部地震(1983年) 5月26日にマグニチュード7.7の地震で大津波が発生→6月21日にマグニチュード7.1の大地震 ▼新潟地震(1964年) 6月16日にマグニチュード7.5の地震があり新潟で液状化や橋の崩落など大きな被害→7月12日にマグニチュード6.0の地震