【解説】海底だけでなく内陸部でも――住宅が地面ごと2m隆起 能登半島地震
■災害復旧が進む中、地震や津波にも引き続き注意を
能登地方では、仮設住宅の建設やライフラインの復旧などが本格的におこなわれていて、ボランティアも現地に入り始めています。地震の専門家で環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんは、地域の状況を知らない人も多くなっている中、再び大きな地震や津波を伴う地震発生に備えて現地では避難経路の確認などをしてほしいと話しています。
■海底や海岸の隆起だけでなく内陸部でも大きな隆起が――住宅が地面ごと2メートルも
珠洲市若山町では至る所で地面が盛り上がっているのが確認できます。 櫻茜理 記者 NNN取材団 「私の身長は160センチほどですが 身長よりも地面が高くなっています」 住宅は元々建っていたところから2メートルほど高く地面ごと上にあがりました。こうした現象は珠洲市内を流れる若山川に沿って起きていて、全長およそ4キロ、幅100から200メートルにわたるとみられます。能登半島地震では、海底や海岸の大規模な隆起がいたるところで見られています。これまでも、阪神淡路大震災をひきおこした「野島断層」や熊本地震でも活断層のあとが地表まで達していたケースはありましたが、9日に開かれた政府の地震調査委員会は、この珠洲市で見つかった隆起が活断層と断定できる積極的なデータはないと評価しています。