開幕前夜に山本昌氏が提唱。「ソフトバンクを包囲せよ!」
いよいよ明日、3月25日、セ・リーグ、パ・リーグが同時開幕する。 パのダントツの優勝候補は、V3を狙うソフトバンクだ。昨季、クリーンナップを任されたイ・デホがメジャーへ抜けたが、外国人枠の問題で2軍でのプレーを余儀なくされていた“隠れ4番”、バーバロ・カニザレス(36)がようやく昇格。オープン戦では、15試合に出場して打率.300、4打点と結果を残した。オフに右肘の手術を行ったトリプルスリー、柳田悠岐(27)も絶好調で、5本、14打点とオープン戦で“2冠王”を獲得している。 ピッチャー陣に目を向けると、メジャーから5年ぶりに凱旋帰国した和田毅(35)が、オープン戦で3試合、15イニングを投げ、防御率0.00の結果を残し、ただでさえ磐石な先発陣にまた強力な戦力がプラスされた。 元中日の“レジェンド”山本昌氏は、ソフトバンクを優勝予想した上で、こんな提案を行う。 「ソフトバンクをどうするのか、でしょう。これだけ強いと、私は、昔の強かった頃のジャイアンツに対して他チームが包囲網を作ったように手を打つべきだと思います。交流戦を含めて全11球団が、ソフトバンク叩きの包囲網を作るべきでしょう。みんなで、何かの対策を実行しないと、ペナントレースが面白くなくなります。 まずは大谷や則本や各チームが力のあるエースをどんどん、ぶつけること。そこで負けだすと、ソフトバンクでさえ浮き足立って他のチームにチャンスが出てくる可能性があります。監督同士で、示し合わせることはできないでしょうが、どこかのチームが、対ソフトバンクを意識した対策を実行して成功すれば、包囲網は広がるはずなんです。僕らが戦ったジャイアンツは、そういう包囲網を実行されても勝つという強さを持っていましたが、ソフトバンクは、どうでしょうか」 ソフトバンク包囲網だ。 32年間の現役生活で何度も、最強巨人の黄金時代と遭遇してきた山本昌氏は、対巨人に強烈なライバル心を持つ星野仙一氏が必ずエースをぶつけ、阪神、ヤクルトらも同時に対巨人に“全力投球”して包囲網を作ったペナントレースを当事者として見てきた。経験者ゆえソフトバンク包囲網を強く提唱するのである。 実際、4月1日の日ハム戦では、中6日が大谷翔平(21)が立ち向かうし、次のカードの4月5日のロッテ戦では、「貯金を稼いでもらう」と、涌井秀章(29)とのダブルエースとして、今季のキーマンに指定した石川歩(27)が先発予定だ。 「ソフトバンクを意識するより勝てるところから確実に勝ちたい」と本音を漏らすパの首脳陣もいたが、山本昌氏が提案するように、ソフトバンク包囲網で一致団結しなければ、またソフトバンクが90勝でもすれば、鷹ファン以外は面白くない。