即席みそ汁で栄養を摂取できるの? 手作りにはない“意外な注意点”も 管理栄養士に聞く
みそ汁を作る時間がないときに、サッとお湯を注ぐだけで食べられる即席みそ汁を利用する人は多いと思います。非常に便利ですが、手作りのみそ汁と比べた場合、栄養面で違いはあるのでしょうか。また、栄養面でどのような具材が入った商品がお勧めなのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。 【恐怖!】食べると「死に近づく…」 日常的に食べている食品10選を一挙紹介!
手作りのみそ汁よりも塩分が高くなりがち
Q.そもそも、みそ汁自体にはどのような栄養が含まれているのでしょうか。 桜井さん「みそ汁の原料となる大豆には、タンパク質や必須アミノ酸、ビタミンなどが多く含まれています。これに加えて、発酵させることでアミノ酸やビタミンが多く蓄えられ、栄養価が高くなるといわれています。必須アミノ酸は体内で生成できない栄養素のため、積極的に食べ物から摂取したい栄養素の一つですね」 Q.市販の即席みそ汁と、家庭で手作りするみそ汁とを比べた場合、栄養面で違いはあるのでしょうか。 桜井さん「ほとんどの場合、即席みそ汁は手作りのみそ汁よりも塩分が高くなってしまいます。さらに、酸化防止剤などの添加物も多く含まれているため、1日に何杯も即席みそ汁を飲むというのはあまりお勧めできません。 また、製造方法の違いによっても栄養面の違いがあります。粉末やフリーズドライのタイプのものは、素材の栄養が壊れにくい加工がされています。 一方、生みそタイプは加工処理や殺菌の工程で、どうしても栄養素が壊れたり、流出したりしやすくなってしまうんですね」 Q.即席みそ汁を選ぶ場合、栄養面の観点でどのような具材が入っているものがお勧めなのでしょうか。 桜井さん「具材としては、豚汁がお勧めです。比較的食べ応えもありますし、具材のバリエーションが豊富という点が良いですね。例えばゴボウやこんにゃくの場合は食物繊維、ダイコンの場合はビタミンC、ニンジンの場合はビタミンAなど、さまざまな栄養素が摂取できます。 他に定番の具材で言うと、アサリの場合はカルシウムやタウリン、ホウレンソウは鉄分などを主に取ることができます。また、具材にかかわらず、保存料や着色料が少ない無添加のものや、減塩タイプといった商品を選んでいただくと、栄養バランスの面でも良いですね」 * * * 即席みそ汁は簡単に調理できるため、常備している人も多いのではないでしょうか。即席商品は、やはり塩分や添加物の多さはデメリットとなるポイントのようです。時間がないときなどに活用していただくのはもちろんですが、時間があるときにはみそ汁を手作りするなど、バランスのよい食生活を心掛けたいですね。
オトナンサー編集部