お育ちがバレる!年末年始のマナーや習わし。「お年玉をあげるとき、お札の入れ方は?」「鏡餅はいつ飾るのが正解?」
今年も残り数日となり、いよいよ新年を迎える時期です。正月飾りや正月に食べるおせちなどには、縁起が良いものがたくさんあります。新年のスタートになるお正月だからこそ、特別な意味や願いについて(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きしました。
正月に「山を拝む」と縁起が良いことはご存じ?
元日に仰ぎ見る富士山を「初富士」と言います。富士山は日本の象徴的な存在だからでしょうか、新年に見るその姿は格別な意味を持つと言われています。初富士は、新年の始まりにふさわしい清らかさや威厳を感じさせ、静かに佇むその姿に未来への希望や決意、自然の美しさを重ねることができますね。 日本では富士山に次ぐ霊峰として名高い茨城筑波山を眺める「初筑波」、京都と滋賀の境にそびえる比叡を望む「初比叡」、長野と群馬の境の浅間山を見る「初浅間」など、正月の山を拝む習慣が各地にあります。 お近くの方はぜひ、山を望んでみてはいかがでしょうか。
1月2日、初夢で見ると縁起がいいのは……
1月2日に見た夢を初夢といいます。初夢で見ると縁起がよいとされているのが「一富士二鷹三茄子」です。 富士山は古来から日本のシンボルであり、 鷹は「高い」や「つかみとる」という意味、 茄子は「事をなす」にちなんだもの といわれます。 江戸時代初期に生まれ、江戸時代中期には既に広まっていたようです。日本人なら馴染みのあることわざといえますが、「一富士二鷹三茄子」が夢に出てきたらラッキーですね。
「鏡餅」を飾るタイミング・下げるタイミングの正解があります
鏡餅は、昔の銅鏡のような丸い形をしていることが、名前の由来と言われています。鏡は魂を表す神器であり、年神様にお供えした鏡餅を食べることで、新たな生命力を授けられると信じられていました。 一般的に、鏡餅の飾り始めの日は12月28日が最もよいといわれています。これは「八」が末広がりであることから、縁起のよい数字とされているからです。 一方で、29日は九(苦)を連想するため、よくない日とされています。また、31日から飾る「一夜飾り」「一夜餅」も避ける地域が多いようですが、宗派や地域によってはこの日を選んで飾る場合もあるそうです。 供えた鏡餅を下げる日は、松の内(1月7日まで)が明けた1月11日が一般的です。この日は「111」とゾロ目になるため、縁起がよいからという理由のようです。