【毎日書評】うまくいく人は「インサイト=人を動かす隠れたホンネ」をみつけて活用している
一生懸命がんばっているのに努力が報われず、成果に結びつかない──。そうした悩みを抱える方がいる一方、画期的なアイデアを楽しそうに生み出し、次々と成果を上げていく人もいるものです。 だとすればその差を突き止めたいところですが、『センスのよい考えには、「型」がある』(佐藤真木、阿佐見綾香 著、サンマーク出版)の著者によれば、“うまくいく人”がうまくいくのは「いつもの思考の裏側」(マーケティング用語でいう「インサイト」)を活用しているからなのだとか。 優れたアイデアや解決策を出してくる人は、ほとんど無意識に「インサイト」を探し出して使っているというのです。 闇雲に努力し、ひたすらアイデアを捻り出そうとするよりも重要なのは、たったひとつの「インサイト」を見つけること。 そうすれば高確度で、より多くの人を動かせるような、優れたアイデアを生み出せるそう。ちなみに「裏」がいいのは、普段は表に出ない「隠れたホンネ」にたどり着けるからだといいます。 なお、「裏側から考える」インサイト思考とは、“「インサイト=人を動かす隠れたホンネ」を考えていく思考法”ということになるようです。そのメリットは、行き詰まった現状を突破し、少ない力でより大きな成果を得られること。 モノも情報もあふれる現代では、ターゲット=顧客となる人を中心に考えることの大切さがよく指摘されており、「お客様目線で考える」「顧客起点で考える」「n=1分析」など、様々な言い方がされています。 「インサイト思考」では、これらのターゲットを分析する中でも、特にターゲットを動かす原動力となり、ターゲット自身でも、うまく言葉にして自覚できていない「隠れたホンネ」を考えることを提案しています。(「はじめに」より) きょうはそんな本書の第1章「『インサイト』って何?」に焦点を当て、基本的なことをもう少し深く確認してみることにしましょう。