自ら2回離婚したカウンセラー「24歳年下夫と離婚した理由はズバリ洗濯とエアコン。五感や価値観の<不満>を乗り越えるのは大変で…」
厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2023年の離婚件数は18万3814組で、前年の17万9099組より4715組増加しました。そのようななか、約4万件のトラブルを解決してきた離婚カウンセラーの岡野あつこさん曰く「近年は<モラハラ>や<価値観の相違>に由来する離婚相談が増えている」とのこと。そこで今回は、岡野さんの著書『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』より一部を抜粋してお届けします。 【書影】4万件のトラブルを解決してきた離婚カウンセラーが説く実践的ノウハウ!岡野あつこ『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』 * * * * * * * ◆私が「洗濯離婚」したワケ 私はこれまで2回結婚し、2回とも離婚しています。とくに最初の夫とは、少々悔しい別れ方になってしまったので、それがきっかけで「離婚カウンセラー」を開業することになったのです。 これは私の経験談なのですが、2番目の夫との間で、「あること」をめぐってどうしても折り合いがつかず、最終的に離婚することになりました。 相手は非常に几帳面な性格で、洗濯するときは洋服とタオルは別々に洗うし、黒い服と白い服を分けて洗濯します。そのため、1日に3回も洗濯することが普通でした。 一応、洗濯は各自でやっていました。でも、1日3回も洗濯されると、自分も働いている私は自分の洗濯をする時間がつくれません。 しかも、私が自分の洗濯をしている途中に、元夫は洗濯機を止め私の洗濯物を洗濯機の外に出して、自分の洗濯物の色物やタオルを分けて洗おうとしたりするのです。 その後で乾燥機もかけるので、洗濯に時間がかかってしかたがない。 私は再婚で、相手は24も年下でした。だから日常生活でも、ある程度のことは年上の私が譲ってあげようと思っていました。実際、たいていのことは譲っていたのですが、洗濯の件だけはどうしてもダメでした。 結局、問題は解決しないまま、離婚することになってしまいました。
◆「エアコン」が離婚に繋がることも 折り合いがつかない問題はほかにもありました。 エアコンの心地よい温度は人によって違うものです。夫・妻が自分の好みと違う温度にエアコンを設定すると、それがストレスになってしまう。 たかがエアコンと笑うなかれ。世の中には「エアコン離婚」する人もたくさんいるのです。 私の24歳年下の元夫はとても暑がりな人でした。冬でも寒くないらしく、一緒の部屋にいても暖房をつけません。 一方、私は寒がりなので、彼にあわせていると寒くて仕方がない。私は夏でもエスキモーみたいな格好で寝ているくらいなので、どうしても我慢できなかったのです。 ちなみに、最近のエアコンは温度を二つ設定できたりします。部屋の半分は冷やしすぎず、もう半分は涼しくしたりできるのです。こういう機能がないとケンカしてしまう夫婦がたくさんいるからなのでしょう。 室温くらい我慢すればいいのに、と思う人もいるかもしれません。でも、こういうちょっとした感覚的な不一致のほうが我慢し難いものなのです。 結婚当初のラブラブな時期なら我慢できても、何年も暮らしていて、少し関係が冷え込んでくると、そういう体質的な差異や習慣の違いがくすぶって、火種が爆発してしまうのです。
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