歴代視聴率NO.1『涙の女王』爆発的大ヒットの理由
皆さま、こんにちは!韓流ナビゲーターみんしるです。 韓流イベントのMCやラジオパーソナリティーとしてお仕事をする傍ら、毎日のように見続けている韓国ドラマ。私的おすすめ作品や見どころなどをご紹介していきます。 【全画像(134枚)】『涙の女王』キム・スヒョン&キム・ジウォン最高に美しい2人 今回ご紹介する韓国ドラマは2024年上半期の大ヒットドラマ 『涙の女王』です。 韓国では有料放送チャンネルtvNで放送され、最終話は24.9%の視聴率を記録。 コロナ禍の中、日本でも旋風を巻き起こした名作ドラマ『愛の不時着』の視聴率を超え、tvNの歴代視聴率1 位という偉業を成し遂げました。 韓国では回を重ねるごとに伸びていく視聴率に比例するかのように、一歩外へ出れば『涙の女王』の話を聞かない日はなかったというほど、世間の注目度は高かったといいます。 SNSでは「今年最高のドラマ」という声も! 簡単なあらすじをご紹介しますと… 田舎育ちの頭脳明晰なイケメン弁護士ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)と“デパート業界の女王”の異名も持つクイーンズグループ3代目令嬢ホン・ヘイン(キム・ジウォン)。 家柄の違う2人は「世紀のロマンス」と呼ばれるほどの大恋愛を経て結婚。 ヒョヌは財閥家に婿入りし、クイーンズ百貨店の法務部チーム長として彼女を支えます。 しかし結婚から3年が経ち、財閥一家とヘインの高慢さにウンザリしていたヒョヌは別れることを決意。意を決して離婚話を切り出そうしますが、ヘインから突然”余命宣告を受けた”と言われ…。冷え切ってしまった夫婦が忘れかけていた愛を取り戻していく様子を時にユーモラスに、時に涙を誘いながら描いていく、夫婦愛をテーマにした物語です。 そんな『涙の女王』はなぜこんなにも人々を魅了したのでしょうか? 今回は私、みんしるの視点で『涙の女王』の見どころを5つご紹介していきたいと思います。 ■その1. 脚本を手掛けたのは韓国随一のヒットメーカー 『涙の女王』の脚本を手掛けたのは韓国随一のヒットメーカーと呼ばれるパク・ジウン。 このドラマが登場するまでtvNの最高視聴率1位を記録していた『愛の不時着』も彼女の作品です。 しかも過去作には『星から来たあなた』『プロデューサー』とキム・スヒョン主演作が2本も。 今回が3度目のタッグというだけで期待度は高まりますよね。 他にも『青い海の伝説』古くは『僕の妻はスーパーウーマン』『棚ぼたのあなた』などがあり、手がけた作品に失敗作がひとつもないという凄い脚本家なんです。 パク・ジウンのドラマの特徴は登場人物が多く、主人公たちだけでなく彼らを取り巻く様々なキャラクターにもしっかりと光を当てて描くこと。それゆえ面白さが二倍、三倍と増していくのが特徴的です。恋愛ものを得意とする脚本家でもあるので、韓ドラ好きな人なら1度は彼女の作品を見ているはずですよ。 ■その2. 魅力的なキャスティング 韓ドラ好きな人だったら思わずニヤリとしてしまうのが、ヒョヌとヘインを取り巻く人々を演じるキャストたちでしょう。 脚本家パク・ジウンつながりということで登場するのが『愛の不時着』に出演していた俳優たちです。 リ・ジョンヒョクが住む団地のマダム、マ・ヨンエを演じていたキム・ジョンナムはヘインの叔母ボムジャ役を。あまりの変貌ぶりにびっくりしましたが…(笑) そして彼女が惹かれる男性ヨンソンを演じているのは『愛の不時着』の“耳野郎”ことマンボクを演じたキム・ヨンミン。 さらにヘインの母ソンファを演じているナ・ヨンヒは北朝鮮でウェディングドレスを売っていた洋服店の社長役で特別出演と、『愛の不時着』ファンにはたまらないキャスティングです。 また『涙の女王』で話題をさらったサプライズゲストと言えばソン・ジュンギ! 『涙の女王』の監督の1人が彼の最近の代表作『ヴィンチェンツォ』を演出したことから実現したもので、なんとあの役柄のまま登場します。 しかも彼を紹介するセリフはソン・ジュンギの出演作を引用したものになっているという、なんとも粋な演出。ちなみにソン・ジュンギは『アスダル年代記』でキム・ジウォンと共演していましたね。 他にも『サイコだけど大丈夫』で共演したオ・ジョンセも特別出演。 同作は、愛を知らない“サイコパス”の童話作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)と、精神病棟で献身的に働く保護士のムン・ガンテ(キム・スヒョン)の恋を描いた異色のラブストーリー。キム・スヒョンは主人公のムン・ガンテ役を、オ・ジョンセは自閉スペクトラム症の兄ムン・サンテ役を演じました。 このように、俳優やスタッフと関連がある俳優たちが他にも登場します。 ドラマ好きなら深掘りして楽しめる魅力的なキャスティングなんです。 ■その3. 美しすぎるヘインの財閥令嬢ファッション クイーンズグループ代表取締役でありクイーンズ百貨店の社長であるヘインのファッションも毎回話題となりました。 身に纏ったブランドは錚々たるもので、シャネル、ヴァレンティノ、ディオール、アレクサンダーマックイーン、バルマン、イヴ・サンローラン、そしてジュエリーはブルガリと、まるでファッション雑誌のよう。 さらにメルセデス・ベンツ・コリアが全面強力とあって、登場する車も豪華そのもの。泣いて笑って、そしてゴージャスな上流階級気分も味わえてしまうドラマです。 ■その4.本編が終わってからもう一度泣かせるエピローグ 本編後の短い時間で、ちょっとした裏話や作中に登場したアイテムなどに関することを描き、ドラマをより楽しませるための手法でもあるエピローグ。 韓国ドラマにはこのエピローグを取り入れた作品が数々ありますが、脚本家パク・ジウンもよく取り入れることで有名です。 しかも今回の『涙の女王』のエピローグは“神ローグ”と呼ばれるほど毎回、秀逸なのです。 本編で目一杯泣いたと思ったら、エピローグでもうひと泣きさせられます。本編より泣かされることも多いので、『涙の女王』を見る時には必ずハンカチとティッシュのご準備を。 ■その5. キム・スヒョンの涙の演技 『涙の女王』がこんなにも愛される作品になったのは、紛れもなくヒョヌを演じたキム・スヒョンとヘインを演じたキム・ジウォンの演技によるものでしょう。 前作『私の解放日記』で「私を崇めて」という名セリフを生み出し、女優として更なる進化を遂げたキム・ジウォンは、ヒョヌに冷たくあたりながらも心の奥底では彼を想い、また虚勢を張りながらも本心ではもっと生きていきたいと切実に願う演技で、見るものの涙を誘います。 そしてキム・スヒョンの涙の演技の素晴らしさといったら! ドラマ序盤のお酒を飲みながら親友にヘインと離婚したいと泣く姿は、彼のアドリブから生まれたものだそうですが、笑いを誘う涙から大号泣必至の涙まで、これほど多彩な泣き顔を見せてくれた作品は他にないのではないでしょうか。 以前から彼の涙の演技は定評がありましたが、今回の作品で演技力もネクストレベルに達したように感じます。ちなみに先日、久しぶりに日本でファンミーティングを開催し大盛況だったスヒョンさん。 最後は感動の涙…だったそうですね。私も2014年に横浜で開催されたファンミーティングの司会をさせて頂いたことがあるのですが、あの時も最後、大泣きされていたのをふと思い出しました。 実は『涙の女王』放送直前、オンラインで開催されたグローバル記者会見でキム・スヒョン、キム・ジュウォン、パク・ソンフン、クァク・ドンヨン、そしてイ・ジュビンの5人に質問をする機会をいただいたんですが、とにかく5人とも仲良しで和気あいあいの雰囲気。 やはり俳優のケミ(相性)の良さは作品に反映するものですね。 ヒョヌとヘインだけでなく、登場する全員が愛すべきキャラクターでサブストーリーまでもが素晴らしかった作品『涙の女王』。まだご覧になっていない方はぜひ! そしてご覧になった方は何度でも繰り返し見てほしい、そんな作品です。 Netflixシリーズ「涙の女王」独占配信中 Netflixシリーズ「サイコだけど大丈夫」独占配信中 みんしるさんPROFILE 韓流ナビゲーター。韓流イベントのMCやラジオパーソナリティーとしても活躍中。初めてハマった韓国ドラマはキム・レウォン主演の『屋根部屋のネコ』。今では Netflix、Amzon Prime、Disney+、U-nextを駆使し毎日のように韓国ドラマを追う日々。最近は『ソンジェ背負って走れ』の面白さに唸り、『卒業』の密やかな大人の恋愛事情にドキドキ!